綺羅星の車窓、ファーストキスの味「ようこそ、我が家へ。アベンチュリン」
「お招きどうもありがとう、星」
ピノコニーの一件が落ち着いて数か月後。
星はようやく時間ができたアベンチュリンを星穹列車に招待していた。本当は泊まってほしかったが、仕事の都合もあり彼の滞在時間はお昼から夕方まで。
普段であれば会えても2時間以内であることが多いアベンチュリン。多忙な彼にしては時間を作った方だった。
自分のために時間を割いてくれた彼に、一段と張り切る星。普段であれば客人が乗車した場合、乗車歴の長い姫子やヴェルトが案内するのだが。
『列車の案内は私にさせてほしい………お願い』
と星が恐る恐る頼み込むと、意外にも4人は快く了承してくれた。
星は他の4人よりも後から乗車した末っ子。当然彼らよりかは列車、ナナシビトについてそれほど詳しくはない。
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