バルギラバル小話「ちぇ~、何でアタシ様がこんな雑用をしなきゃなんだ?まったく!」
ギルドから資材の収集を任され、森に駆り出されたフェイは早々にこの仕事に飽きていた。
拾った枯れ木の棒を振り回し、愚痴を吐きながら辺りを見回せば、彼女と共に派遣されたヒルディとシーラ、そしてギランは、時たまに報告やそれに応える為の相槌を交えつつも、それ以外は各自黙々と作業に励んでいる。
昼過ぎの長閑な森の中。辺りに聞こえるのは、小気味よい鳥のさえずりや小動物の鳴き声、あとは時折風に揺られて擦れる枝や木の葉がたてる音だけ。
つまんねーなー……。
そう心の中で呟きながら、フェイはこの退屈な状況を打開する策がないか、頭をフル回転して考えていた。
(あの3人をからかって遊ぶか……。)
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