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    ちりむく

    オリジナルオンリーだったのに昨年末からツイステにハマり中。
    オクタが好きだけど結構雑食です。どちらかと言えば見る専。

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    ちりむく

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    妄想小説2

    鏡舎にて…

    シキは、サバナクローのとある人物から借りた体操服を返しに鏡舎へ。そこでフロイドとジェイドに会う。

    このお話はフロイドとジェイドが出てくるシーンだけ抜き出したものです。
    監督生もここでは出てきません。なんでも許せる方どうぞです。

    #ツイステ
    twister
    #夢小説
    dreamNovel
    #妄想小説
    fantasyNovel
    #フロイド
    floyd
    #ジェイド
    jade
    #not監督生
    notSupervisedStudents

    シキは借りていた体操服を紙袋に入れて鏡舎に向かっていた。時間はすでに8時を過ぎており辺りは暗く生徒の姿もほとんどなかった。慣れない植物園での仕事を終え部屋に戻って来た後、うっかり眠ってしまい起きたらこんな時間になっていたのだ。学園の生徒でない自分が遅い時間に寮へ行くことは躊躇われたが今日返しにいくと自分が言った約束を破るわけにはいかなかった。

    鏡舎に着くと中を覗き込む。中には生徒達が数人立ち話をしており入りづらかった。
    仕方なく入り口の端で生徒達が帰って行くのを待っていたのだが、出る前に浴びたシャワーで身体と髪が冷えてきた。身体を抱きしめながら前ばかり気にしていたからか,背後に人が立った事にまったく気が付かなかった。

    「ヤドカリちゃん、こんな所でなにしてんの?」

    聞き覚えのある声と呼び名にシキは驚いて振り返った。声の主は思った通りの人物、オクタヴィネルのフロイドであった。フロイドは1人ではなく横には兄弟のジェイドがいた。ジェイドはシキの事を珍しそうに見ている。

    「今晩は」

    思わず困惑の表情のまま挨拶をしてしまったがフロイドはシキのそんな表情にはお構いなしであった。

    「髪の毛濡れてるけど泳いできたの?」

    冗談なのか本気なのか笑いながらシキの髪を触ろうとしたので慌てて後ろに飛びのいた。

    「シャワーを浴びて乾いていないだけです。ドライヤー持ってないので…」

    最後は言い訳のようにボソボソと小声になる。顔も少し赤くなってしまったかもしれない。

    「フロイド、どなたですか?」

    横で2人の会話を黙って聞いていたジェイドが穏やかな口調で尋ねる。

    「んーー?植物園にいるヤドカリちゃん。ちっちゃいのに植物園で仕事してんだって」

    フロイドの説明にジェイドはシキの方を見た。目が合うと緊張する。雰囲気と口調は穏やかなのだがオッドアイの透き通った瞳が油断なくシキを見ている。しかし、その瞳がにっこりと愛想のいい笑顔を見せた。

    「ジェイドです。初めまして」

    丁寧な言葉遣いにシキも頭を下げた。

    「シキです。植物園で管理の手伝いをしています」
    「そうなんですね。植物園の管理はドワーフの方達がしていると聞いてましたので貴女のような若い方がされているとはちょっと驚きました」

    ジェイドの言葉にシキは恥ずかしそうに顔を下げる。

    「まだ初めたばかりです」

    シキの言葉を聞いてフロイドがジェイドの方を見る。

    「あ、そうそう。ヤドカリちゃん、ちっちぇーけどオレらより1コ下なんだってさ」

    シキの表情が微妙に歪むのを見てジェイドは口許に手を持っていくと笑ったがフォローしてくれた。

    「フロイド、そんな風に言うものじゃありません。種族によっても性別によっても外見は違ってきます。シキさんは女性なんでしょう?私達より小柄ですし華奢なんです」

    ジェイドの言葉にフロイドは驚きの声を上げた。

    「えー〜ーっ!ヤドカリちゃん、女の子だったの?」

    フロイドの言葉はシキを地に叩き落とす。ジェイドも何も言わずに笑っているだけであった。しかし、シキもいつまでもここで話している時間もない。鏡舎の方に視線を向け人がいなくなった事を確認すると2人に頭を下げた。

    「すみません。急いでいるのでこれで失礼します」

    そう言うと鏡舎の方へと小走りで行く。行ってしまったシキを見ながらフロイドはつまらなそうな顔をした。

    「あー〜あ、行っちゃった」

    シキがサバナクローの寮に入って行くのを見ていたジェイドは不思議そうな顔をしてフロイドに尋ねる。

    「こんな時間にサバナクロー寮に用だったんでしょうか?」
    「えー?ああ、そういえば昨日会った時もサバナクローの体操服着ていた。借りてたとか言ってたけどオレらと同じ2年の名札付いてたかな?」
    「おや、そうなんですか?」

    ジェイドは興味深げな表情を浮かべる。しかし、反対に声を掛けたフロイドの関心はもう無くなっているようであった。

    「ジェイド、早く行こー」

    オクタヴィネルの寮へと歩いていくフロイドの後を追いながらジェイドは頷いた。

    「そうですね。帰りましょう」

    2人は鏡の中へと入っていった。
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