今の君に、どうしても伝えたいこと「ルシフェルさんが来てるんだけど」
「何を言っているんだ君は」
閉店間際の喫茶室に訪ねてきて何かと思えば。
前置きなしにジータの口から放たれた言葉にサンダルフォンは思ったまま言葉を返した。
「えっと…気持ちはわかるんだけどあまり時間がなくて、というか勿体無いと思うから」
ジータは真剣な表情だが流石に意味がわからない。
ひとまず団長室に向かいながら話すと、サンダルフォンは閉店作業もそこそこに喫茶室から引っ張り出された。
俄に信じ難いが、どうやらジータの部屋である団長室に一時的にルシフェルが顕現しているらしい。
天司の加護を強く受け、果ては堕天司の力ですら扱うジータを力の媒介として、限られた時間と空間で顕現可能になったのだとか。
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