ある夢の話 ミカエラの屋敷で眠っていたはずなのに、気がついたら何だかやけにだだっ広い真っ白な空間にいた。
しかも、だだっ広いだけならまだしも、見渡す限り色んな格好したミカエラと俺がうじゃうじゃいる。
なんだこりゃ。同じ顔が百人くらいいねぇか?
気の狂いそうな光景に、これは夢だと直感した。
でなけりゃこんな馬鹿げた光景説明つかない。
なんとなく、ここに居るのは全員違う世界の俺とミカエラなんだろう、と何の根拠も無く確信する。同時に自分のミカエラを見つけたらこの馬鹿げた夢から目が覚める予感がして辺りを見回すが、眠った時には腕の中に囲っていたはずの弟兼恋人の姿は目に見える範囲には見当たらない。
気配はするから居るのは絶対なんだがなぁ……。
4512