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    フルヤヒロキ

    一次創作倉庫
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    フルヤヒロキ

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    小話

    籠囲マキについて

    ##物語
    #小説
    novel
    #一次創作
    Original Creation

    名前:名無し id=

    俺が小学生の頃、霊感少女に助けられたことある。

    そいつはクラスの中でも背が一番高くてちょっと浮いてたけど、運動もできて割と人気な方だった。正直俺はそいつが嫌いだった。俺の唯一自慢できる事がクラスで一番足が速いってなだけなんだけど、そいつもめっちゃ足が速くて毎回抜かれるんじゃないか必死だった。

    本題に戻るけどあのとき俺の周りがおかしかった。最初は教室の壁の下に窓みたいなのあって廊下見えるじゃんテスト中とかぼーっとして見てると暗い影みたいな足があるいていった。
    そのうち授業中に余ったプリントを入れる箱とか、壁に貼ってあった掲示物が落ちたりした。誰も触ってないし居なかったのに。
    そう言うのが一週間以上続いて、誰にも言えなかった。それに引っ越しが決まっていて、こういう変なことは学校でしか起きなかったからあと一週間耐えることにした。でもどんどん酷くなってた。
    その日は教卓が横にひっくり返ってた。前後だったら薄いし、なにかの拍子にって思うけど横ってなんだよって。

    その時の俺は怖いっていうか、もう疲れててクラス中がビビってるとか全然きづけなかった。

    で、その日は転校前日で職員室とか行って久々に一人で遅れて下校することになってた。下駄箱に近づくと空気がおかしかった。
    なんかこう背中に布団を被せられてるような、それがどんどん重くなっていく雰囲気だった。苦しくて息ができなくて、その場で自分の足を見てるのがで精一杯。
    そんなのとき急に両肩に手をかけられて、見上げたらあの霊感少女だった。あのときの身長差はそんなにあるかってくらいでかくてびびった。そして唐突に
    「あれはお母さんじゃない、偽者だからね」ってすごい形相で何度も話してきた。
    それがすごい嫌で俺も
    「知ってんだよかーちゃんは自殺したんだ知ってんだよ」
    とかめちゃくちゃに叫んだら一番奥にあった靴箱の棚が倒れてびびった。

    その後先生が来て、俺らがやったと思われて軽く怒られたあとそのまま帰された。
    多分、俺が叫んだの聞こえてたんだと思う。

    クラスのみんなには、親の都合で引っ越すことになった。
    親父や親戚は、俺にはかーちゃんは事故死。
    みんなそんな感じで嘘をついていたけど、狭い田舎でわからないはずもなく。事情を知ってる大人の話をあわせれば解った。
    かーちゃんが自殺したのは。

    霊感少女いわく、お母さんが側にいた事もあったけど今までの変なことは全部俺のそばにいた違うやつのせいだったらしい。というかそんなこと言われてもわけわからなくて、酷いこと言って逃げた。

    そのまま次の日皆に挨拶だけして引っ越したから、お礼も言えてないのほんと俺ガキだった。(その日霊感少女は休んでた)

    先日、親父がちゃんとかーちゃんが自殺した事を話してくれて思い出したので書いておく。


    多分ないと思うけど、どうかもし見ていたら。
    あのときはありがとう。
    変な霊でもかーちゃんだったら、俺のために叱ってくれる存在だったらなんでもいいって思ってた。
    でも、ちゃんと声をかけて教えてくれたのはKさんだけだった。むしろ俺が全部聞こえないふりをしてたかもしれない。
    最後に気持ち悪いとか言ってごめんなさい。本当にありがとう。あ







    ーーー
    この書き込みをみてあの家の規則を破ったこと以外も思い出した。当時から背の高かった私はクラスに馴染むのが精一杯で必死だった。
    そんな時、競走でそいつに負けた時に堂々とすげーなって褒めてくれたのが彼だった。所謂一目惚れってのをしてしまったのだ。

    しばらくして、お葬式の話が家のなかで話された。彼のお母さんの葬儀、だけど家族だけで済ますからって事で家からはこっそり香典をおくっておわりだった。
    その頃から彼の周りで変なことがおこりはじめたのもずっと見ていた。亡くなってすぐあたりからまるで授業参観みたいに教室の後ろで彼のお母さんはずっと立っていた。表情も無表情でそこは気持ち悪かったけど、なんかよくわからない霊を母親かもしれないって自分の息子が慕いはじめてたら複雑な気分になるのも解らなくはないけど。特に害もないしいいかと思っていた。けど、それは引越で転校するって発表された時から加速度的に悪化して私は禁忌を破った。

    彼を除霊した。

    僅かな可能性にぶら下がって日々肥えていくあの霊は、あのまま行けば引越し先にまでついて行ってしまうのは明白だった。
    彼に母親じゃないって言わせることで突き放せるぎちぎりのタイミングになってしまったし、彼には絶対に言わせたくないことだったけど。

    こうして告るまもなく、こっそり失恋して。家に帰れなくなった。

    家の禁忌"個人的な事情で会議を通さず除霊や解呪、またはそれに準ずる行為を禁止する"に触れたわたしは文字通り、帰宅途中実家のある山に入れずやむなく麓の公衆電話から家に電話して両親に事情を話した。その日は両親に連れられて近くにある家の施設に南京された。もともとそういう目的で作られた面もあった施設だけど。

    その晩、実家で会議を開いて私の処分を決めた父は、私を一週間軟禁することで家の呪詛に許しを得ることにしたらしくその旨を伝えてくれた。私は彼が引っ越す時の挨拶を聞くこともできず、ふてくされたのはその日だけであとはずっとダラダラしながら1週間軟禁された。
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