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    usagi_is_kawaii

    うさぎはとても可愛いです。

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    usagi_is_kawaii

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    白昼堂々カフェで猥談する友人がセッ!をセッション。相性をハーモニーなど、音楽っぽく言うので、さしす組にやってもらった。

    #さしす組
    jawbone

    ある日、悟が高専の自販機で飲み物を買っている時のことだった。


    「そういえば、この間オマエがセッションしたって言ってた子、どうだったの?」

    同期の中の紅一点。
    友人の硝子のそんな言葉がきこえてきた。

    「あぁ、もともと一回限りの約束だったし、あれ以降は会ってないなぁ。ハーモニー合わなかったし、組まないよ」

    会話の相手はこれまた自分の友人である傑で、一体なんの話をしているのかと聞き耳を立てることにした。

    「ビジュアルは好きって言ってたじゃん」
    「本当にビジュアルだけだったんだよ。それ以外は、リズムもテクも方向性も、てんでだめ」
    「へぇ、たとえば?」
    「まず、スティック捌きが下手くそ。私の貸したスティック乱暴に扱うし、音に深みがない。まるで撫でてるだけって感じ」
    「ふぅん。まぁ、スティックの扱い方は慣れてなかったらしょうがないじゃん。本番のセッションの方は?そっちはオマエがリードできるでしょ?」
    「リードできるって言っても、相手もそれに合わせてくれてこそでしょ?私は次の譜面に移りたいのに、永遠ダカーポ求められたら、ねぇ……。私だって相手には気持ちよく演奏してほしいけど、私だって気分よく演奏したい」

    友人たちは、どうやら音楽の話をしているらしい。
    あいつらが、他の誰かとセッションをするほど楽器を嗜んでいたなんて知らなかった。
    自分は五条家の方針でバイオリンは習ったけれど、他の楽器はやったことがない。
    練習して弾けるようになったら、自分もそのセッションに混ぜてもらえるだろうか。

    「そういう硝子はどうなんだい?この間補助監督の人に誘われたって言ってなかった?」
    「あぁ、ビジュアルも演奏前のトークもよかったよ?でも、いざセッションが始まると走りすぎでフィニッシュまでやたらと早かった。置いてけぼりで、私とハーモニー奏でる気あんの?って感じ」
    「それは、御愁傷様」

    硝子と仲がいい補助監督に楽器を嗜んでいる奴なんていただろうか?
    硝子に気があるらしく、やたらとモーションかけてたあの若い補助監督ならもしかしたら何か楽器やってるのかもしれないな。
    それはそうと、そろそろ自分も話に混じりたい。
    買った紙パックにストローをさしつつ、まだ話を続ける二人のもとに歩いて行った。




    「気持ちよく演奏できて、面倒じゃない相手が欲しい」
    「私と一回やってみる?」
    「オマエと?はっ、冗談でしょ」

    片手に飲み物を持っているから、逆側の腕を傑の肩に回して飛びついた。

    「なになに?オマエら俺抜きでなんの話してんだよー」

    バンドすんなら俺も楽器練習するし一緒にやらせてもらおうと思って声を掛ければ、傑と硝子が口を合わせてこういった。



    「「猥談」」
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    usagi_is_kawaii

    MAIKING夏五で都々逸ネタ
    学生時代に交わした約束を、夏が死んだ後にしっかり守る五。
    使用都々逸(?)は、
    “三千世界の鴉を殺し、主と朝寝がしてみたい”
    “お前死んでも寺へはやらぬ、焼いて粉にして酒で飲む”
    のふたつ。
    いつか漫画か何かにしたいけど、時間も気力もねぇからSSだけ先に書いた。
    傑とテスト前に日本史の勉強をしている最中、明治初期のところに差し掛かった時のことだ。

    「あぁ、そうそう。この時代、“ざんぎり頭叩いてみれば文明開花の音がする”という歌が流行るほど、髷を切り落とした者を先進的なものたちだという賞賛の声も増えてきた頃だね」
    と、補足の豆知識を教えてくれる。

    その今まで歴史で聞いてきた俳句や和歌とも違う音のリズムに少しばかり興味を抱く。

    「字余りすぎね?」
    「和歌でも俳句でもないよ。都々逸って言って、七・七・七・五の歌。有名なのだと、高杉晋作が遊女に送った“三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい”とかかな」
    烏を殺しとは随分物騒なこって。

    「へぇ、高杉ってカラスに恨みでもあんの?」
    率直な感想を傑に言えば、きょとりとした後おかしそうに吹き出した。

    「違う違う!三千世界はこの世界全て。カラスは、遊女が客に【浮気をしない】という約束を神に運ぶ役割を担っていてね。約束を破ると三羽のカラスが死ぬらしい。世界中の全ての烏を殺してでも、朝寝、つまりはセックスして一緒に朝を迎えたい。お前を独占したい、みたいな内容の恋の歌だよ」

    神に約束を運ぶということは、カ 1807

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    usagi_is_kawaii

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    「そういえば、この間オマエがセッションしたって言ってた子、どうだったの?」

    同期の中の紅一点。
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    「あぁ、もともと一回限りの約束だったし、あれ以降は会ってないなぁ。ハーモニー合わなかったし、組まないよ」

    会話の相手はこれまた自分の友人である傑で、一体なんの話をしているのかと聞き耳を立てることにした。

    「ビジュアルは好きって言ってたじゃん」
    「本当にビジュアルだけだったんだよ。それ以外は、リズムもテクも方向性も、てんでだめ」
    「へぇ、たとえば?」
    「まず、スティック捌きが下手くそ。私の貸したスティック乱暴に扱うし、音に深みがない。まるで撫でてるだけって感じ」
    「ふぅん。まぁ、スティックの扱い方は慣れてなかったらしょうがないじゃん。本番のセッションの方は?そっちはオマエがリードできるでしょ?」
    「リードできるって言っても、相手もそれに合わせてくれてこそでしょ?私は次の譜面に移りたいのに、永遠ダカーポ求められたら、ねぇ……。私だって相手には気持ちよく演奏してほしいけど、私だって気分 1134

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    たんごのあーる

    TRAINING5月9日はアイスクリームの日。
    あまくてとけてるヤツが書きたかった。。。
    任務完了後、寮に一番近いコンビニで降ろしてもらった2人は、迷うことなくお次々とお菓子をカゴにいれていく。チョコ、ポテトチップス、キャンディー、菓子パン。小さなカゴはあっという間にいっぱいになる。
    「なぁ、傑。アイスも買おうぜ。」
    と、ショーケースの中を覗き込む悟に、3つまでね、といい、もうひとつカゴを取って、飲み物を放り込んでいく。
    硝子に頼まれたものを含めて、流れるように会計まで済ませると、ひとつを五条に手渡した。さっそく袋の中を漁る五条に、お店出てからだよ、と言い聞かせ、もうひとつの袋と、自分用のアイスコーヒーを受け取ると、夏油も後を追ってコンビニを出た。
    五月晴れの眩しい空の下、さっそく買ったアイスを開ける五条を横目に、アイスコーヒーを口にする。
    「頼まれたもん、買ったよな?硝子怒らせるとおっかねぇから。」
    「ちゃんと買ったよ。袋、もらって分けとけばよかったかな。」
    「問題ないだろ。どうせ、傑の部屋に集まるんだし。それにしても、今日暑いな。箱のアイスも買っときゃよかった。」
    そう言いながらアイスを頬張る横顔に、任務が終わったことを実感し、遂行した安堵がようやく押し寄せる。今日の呪 972