言葉とキス「あちらの話はまとまったみたいだ。行こう、ゼルダさん。大丈夫、僕の家に使ってない部屋がある。」
ラッセがゼルダの手を引いた。それを見たリィレは、頭をリンクの肩にもたれかけて、
「さ、私たちも。リンクさん、家に入れて下さる?」
と甘ったるい声で囁いた。
「待って下さい!」
叫んだのは、ゼルダだった。
「わ、私も、愛してます。私の方が愛してます。リンクを!」
震える声で、それでもゼルダは気丈に言い切った。そして、ラッセの手を解き、未だリィレの胸に乗せられているリンクの手を両手で掴んで引き抜いた。
「あなたの言う通り、私はリンクの恋人を名乗るには不出来な女かもしれません。でも、それでも、私は誰よりもリンクを愛しています。リンクだって…。」
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