永遠みたい 結局、ドラブ・バトラーが選んだのはクォーターパウンダー・チーズデラックスだった。目の前に座る相手、フェイス・ベネットは既にチーズバーガーの薄い包みを開き、頬をもごもごと元気よく動かしている。ゴクンと喉を上下させたかと思うと、セットのポテトを二、三本摘み大きな口に放り込む。
「食べないの?」
まあ、こんなものだろうと予想はついていたが。今日は【恋人になること】について話をすると見込んでここまで着いてきた。今更リードの一つや二つ奪われたところで気にはならないのだが、自分から話を始めるのは些か面倒でもあった。返事代わりのため息を塞ぐように自分が選んだバーガーを口へと運ぶ。シャクリとしたレタスの瑞々しい音が耳に届き、チーズの香りと肉厚のパテの脂が口内に広がった。食べ慣れた味だ、とびきり良くもなく、悪くもない。
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