初恋【後編】“「不破、お前俺のことどう思ってる」”
二階堂から突然こんなことを聞かれた。
その時は正確に思い出せないくらい無難な言葉を並べ立てたと思う。
本当の心の内など言えるわけがない。
こんな穢いモノを綺麗なお前に見せたくなかった。
二階堂をずっと側で守りたい。
それは、俺自身からも
俺は二階堂のことを自分の感情を捻じ曲げてでも護りたいくらい、どうしようもなく好きだった
***
ある日を境に二階堂は俺だけに対してこれでもかという程甘い態度を取るようになった。さりげないボディタッチ、見つめてくる潤んだ瞳、上気した色白な頬、こてんと首を傾げるその仕草‥美人な二階堂がするとその威力は凄まじく、油断をすると取り返しのつかないことをしてしまいそうだった。
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