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    smalldespair57

    @smalldespair57

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    smalldespair57

    MAIKINGこないだTLを汚したカフェ妄想を見切り発車。続けばまたぽいぽいします。
    転生記憶あり五×高3記憶なし七
    カフェ七海 そのカフェは、通っている高校の隣駅を降りて少し歩いたところにあった。
    改札を出るとすぐ歩道橋になっていて、東へ歩き、階段を降りてまたもう少し歩く。
    商店街を抜けて、一本入った通路。ぐるりを小奇麗な住宅に囲まれているそのカフェの名前は、七海といった。自分の姓と同じ名のついた店に、七海はとても惹かれた。
    外装は古民家風で、クリーム色のごつごつとした土壁からはどこかアットホームさが感じられる。たまたま、何とはなしに一駅先で降りて、意味もなく歩いて見つけた店。七海は思索に耽りたいとき、まるで馴染みのない駅で降りたり、普段は通らない方の道を選んだりすることがあった。
     見つけたその時は何だか気恥ずかしくて、そもそも男子高校生がカフェにひとりで入るというのもどこか気が引けて、私服でまた来よう、と決めてすごすごと帰ったのだった。それでなくても、七海の地毛は明るいブロンドで、瞳は碧色、身長も大抵の人からは見上げられる程度に高い。要するに目立つ。そんな目立つのが学ランを来て、こんなこじんまりとした可愛らしいカフェにひとりで入れば、それは悪目立ちという事象に変わる。私服なら、そういうファッションなんだろうと思ってもらえるので、幾分衆目は緩和される。七海には、無知な他人の無遠慮な目が自分にどう向けられるか、常に頭に入れながら生きているきらいがあった。
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    smalldespair57

    DONE五×転生ばぶ七 
    事変後もろもろ落ち着いた世界線で、最速転生した七(5ちゃい)を五(34ぐらい)が育てています。
    七幼児注意。全ては私が生きるための妄想です。
     よく晴れた昼下がり、気温は20℃前後、空気も澄んで抜群の公園びより。
    平日でも結構子連れが多く、家の近くにはない大きな遊具や広い芝生で楽し気に遊んでいる子らの声が、青空の下に響いている。

    七海もついさっき、公園に着くまでは同じようにはしゃいでいた。
    片手に砂場で遊ぶための大きなプラスチックのスコップをひきずり、片手では僕の手を握ってはいたけど、早く遊びたくて今にも振り払って駆け出していきそうだったのに。今は、足から根が生えたみたいにびたっと止まって動かない。僕の手をぎゅううと握りしめ、直立不動で、目の前のたくさんの呪霊を視界に入れないようにうつむいている。スコップも力なく地面に置かれてしまった。

    あーあ、ガン萎えじゃん。せっかく朝早くから遠出して、お弁当も持ってきたのになあ。


    「……こわいこわいがいる」

     七海がボソッと口に出す。もちろん僕も気づいてはいた。だって僕だし。
    でもまさかこんなに数が多いとは。ざっと数えても二十体はいる。
    でも何体かは、僕のヤバさに気付いてそそくさと姿を消した。うん、賢明賢明。

     滑り台の上でギャン泣きしている女の子を、母親がスマホを構えてほら 4072