「つまんねぇ。兄貴なんかおもしろいこと言って」
「なぜ俺に面白いことを求める」
「だって暇すぎてつまんねえし。なんでこんな天気のいい日に兄貴と留守番なんだよ」
「荷物が届くのに俺だけいればいいんだから、お前は遊びに行ってくればいいじゃないか」
「別に遊びに行きたいとことかないし」
「(素直じゃないな。一緒にいたいだけなの分かってるけど)だったら、俺に求めるな」
「ちぇっ」
「そうだ!面白いことを言ってやろう」
「は?」
「良守の『よ』」
「え?」
「よくそんなに寝れるよね」
「…なんだよそれ」
「良守の『し』」
「?」
「シュークリームとか作ってくれたら」
「良守の『も』、もっとイチャイチャしてもいいかなとか思ってるけど」
「良守の『り』、理由がないとお前甘えてくれないもんなぁ」
「そんなことないけど(小声)」
「あ~あ、俺もつまんないなぁ。せっかく2人きりなのになぁ」(大の字)
「わかったよ。シュークリーム作る(小声)」
「え?なに?聞こえなかった」
「シュークリーム作るって言ったの!」
「そんなにヤケに言われてもねぇ。別に無理しなくていいよ」
「無理とかじゃねぇし」
「なになに?甘えたいの?(ニヤニヤ)」
「うるせぇ!」
「(顔真っ赤にしちゃって可愛いなぁ)」
「その顔はなんだよ。ムカつく」
「そう?でもそんな俺が好きなんだろ?」
「調子に乗んな」
「(ニヤニヤ)」
「あぁもう腹立つなぁ。よく聞けよ!」
「?」
「正守の『ま』」
「お?」
「まじでムカつくけど」
「けど?」
「正守の『さ』、さっきのシュークリームのやつなんだんだよ!」
「正守の『も』、もっとなんか、こう…なんていうのかなぁ…お前からぎゅっとしてくれたりとかしてもいいじゃん」(だんだん小声)
「どうした?」
「正守の『り』、理由とかっていうけどさ、お前からは何もないわけ?!」
「良守?」
「あぁぁぁもう!!いつもずるいんだよ」
「あっ、」
「なに?」
「お兄ちゃんのここあいてるよ?」(片腕をあげながら)
「は?」
「ほら、おいで」
「なんなんだよ、もう」(素直に腕に収まる)
(ぎゅっ)
「お前も素直じゃないねぇ」
「お前に言われなくない」
「じゃあ、今日はこのままイチャイチャしよう」
「シュークリームは?」
「そんなの口実に決まってるじゃん」
※このあと来る荷物が受け取れたかは想像におまかせします