猫になったペレディール1日目
「じいさん…それ…」
「む…?」
「ペレディール殿…」
森での戦闘を何とか終え、肩の力を抜いた旅団の面子は、彼の頭を見て絶句した。
そして自らに向けられる何とも言えない表情をひとりひとり、ちらちらと目で追い、彼…ペレディールもまた眉間の皺を深め、何とも言えない表情を浮かべる。
浮かべながら視線を集める自らの頭に、恐る恐る手を伸ばした。
それが指先に触れた瞬間、ペレディールは目を見開き、察した。
「ぬぉわあぁ!?な、なんだこれは!?」
森中にその叫びは木霊し、鳥がバタバタと羽ばたいた。
森の中の拓けた場所で、旅団は野営をしていた。
戦闘で前衛を担っていたペレディール、ヒースコート、マドレーヌ、メノらが、焚き火の前で唸っている。
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