シロツメクサの君えーん、えーん。
みな、どこー!
泣き声がした。
公園に遊びに来ていた俺は
助けに行かなきゃと思って走り出していた。
だって、俺は来年には小学生になるし、なによりもうすぐお兄ちゃんになるのだ!
入院中のお母さんが言ってた。
困っている人を助けることができるように優しく強くなれと!
わんわんと泣いている子を見つけた。
ピンク色の頭のとても可愛い子だった。
「君!どうした!?」
「みなが、いな、いのっ!」
「迷子か?名前言えるか?」
「あっくん」
「そうか、あっくんか!
俺は杏寿郎だ、大丈夫!俺がみんなを一緒に探そう!」
「きょじゅりょ?」
「うむ!では、あっくん。
みなというのはお母さんか?お父さん?」
「はっくんと、おとさん」
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