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    op_ak1_op

    @op_ak1_op

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    習作じょそ ピク。視界の端で、俺よりも高い頭のてっぺんで小さな飾りが震えた。
    「いちいち確認せんでええわい」
     おぼこなんかおどれは。舌打ちしながらも長い指を俺の指に絡ませる態度ははたして度胸があるのかないのか。互いの指輪が付け根でぶつかって、指のかみ合わせに少し違和感がある。むず痒い。そっちが大見栄きって絡ませてきたくせに、今度は握るか握らないか戸惑っているのか弱々しく握ったり開いたり、落ち着かない。しっかりと、指の腹でお前の筋を辿れるほどしっかりと握ってやると、途端に掌が湿って、思わずフと鼻息が漏れた。相変わらず横顔はおすましだ。掌はじんわりと熱をもっているくせに。だってよお、双循。お前の想いを受け取ってやったのに、触れようとしたら逃げるじゃねえか。何がそんなに怖えのか、教えてくれよ。だからこうして、手を繋ぐのも都度訊いてやってんだろうが。
    「それはテメエだろ」返事をしてやる。
     ピク。今度は目の下が反応して、可愛くない威嚇するような声が双循の喉から響いた。
    「誰がおぼこじゃ、死にたいんか」
    「そうかよ。ならキスの一つくらい、いい加減施してくれてもいいってもんじゃねえのか」
     俺のが先に一個言うこと聞いてやってんだからよ。
     その言葉に眉根をヒクつかせながら双循は、ぶっ殺す、と物騒な事を呟きながら遠慮がちに触れ合わせてきた。初っ端唇を合わせにきたその度胸を買って、無遠慮に、誰も割入ったことのない口内に舌を捩じ込む。きっと今頃てっぺんでは小さな飾りがぴくぴくと忙しなく動いていることであろう。唇を合わせているせいで見られないのが残念だが、触れ合う掌が一層湿ってそれをありありと語る。それに呼応して部屋も湿り気を帯びた。まだ弱冠十八歳の恋人は身に纏うそれと同じほど清く、白かった。思ったよりも純白であった恋人の体に、誰も見たことの無い彼の肚に刃を立てたと、歪な悦びを得た。
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