バンさんRE:BORN25 れんごくばんちゃんは、はだかんぼう。と言っても、人である時もだいたいはだかんぼうなので、あまり変わりはない。でもエレインが「もう、バンったら!」と照れてしまうのでパンツくらいは穿いていた。今はまっぱだかだが、けものなので誰も気にしない。元々だいたい、はだかんぼうの本人はもっと気にしてないのだが、ある時部屋でパンツを見っけて急に穿きたくなった。だい好きな、かわいいエレインがバンの為に選んでくれたパンツだからだ。だからばんちゃんはそれを色んな角度から眺めてみた。が、どうやっても穿けそうにない。指を通したり、足に引っ掛けてみたり。最後にお耳に通してみたらなんとお帽子みたいにすっぽり被れた。それをさっそく、エレインに見せに行く。
「パンつ!」
「あら。まぁ……」
エレインは目をパチクリさせ、フワッと浮いてばんちゃんの頭の周りを数度くるくる回った。
「似合うわ、バン! ぱんつってこんなふうにも使えるのね!」
似合うと褒められたばんちゃんはごきげんだ。本当はパンツは頭に被っちゃいけないものだけど、妖精のエレインはそんなことを知らない。森のみんなももちろん知らない。
「バン様が変わったお帽子かぶってる!」
「人間のかぶりものだね」
ばんちゃんはこれではだかんぼうではなくなった!
……と、思ったけれど、ある日ばんちゃんのお家に遊びに来たキングに「そんなもの、エレインの前でかぶらないで!」と叱られたので、仕方なくやめた。ついでにエレインに、パンツはかぶらないものだとバレてしまった。
だから、今日もれんごくばんちゃんははだかんぼう。でも、誰も気にしない。けものだから。