IFパロ時空のデリヴィムが成立した瞬間メモガッ
反射的にデリングの頬を殴る。
忌々しいことに本気で殴ったにも関わらず、子供の手ではデリングに大したダメージは与えられんようだった。
反動で身体が無重力空間でふわりと浮かぶが、視線だけは目の前の男から離さなかった。
「デリング……もういっぺん言ってみろ……!」
「私はお前をジェタークの呪縛から解放したかった」
「何を勝手な! そんなこと誰が頼んだ!!」
「そうだ。お前は決してそれを望みはしない。だからこれは全て、私の独断だ」
こちらを真摯に見つめるデリングの瞳に、一瞬言葉を失う。
「昔言ったな? 『俺の人生は全てジェタークのものだ』と。私はそれを認めたくはなかった。お前をジェタークから引き剥がしたかった」
「は……?」
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