まだヒリヒリと痛む頰を柔らかなミトンの手がそっと撫でる。
表情の読めない骸骨の顔が、眼窩の奥に浮かぶ白い光のような目が、フリスクの顔をじっと見ていた。
「もうこんなことがあっても、オイラは駆けつけてやれないよ」
ため息のような声とともに表情が緩んで、フリスクはぎゅうと心を締められるような心地を覚えた。
これは夢だとフリスクは思い当たる。これと同じ場面を知っている。
何度も何度も思い出して、また大切に心の中にしまってきた記憶だ。
「オイラさ…フリスク、アンタを信じることにした。だからもう、見張りは終わりだ」
手を離された瞬間に、フリスクは恋に気がついたのだ。