Dom/Subユニバース④カチャカチャと音を鳴らしながら食事を運ぶ。
私が向かう先は地下、彼がいる場所だ。
今日は彼とどんな話をしようか、今日のプレゼントは喜んでくれるだろうか。
私はワクワクとした気持ちを隠さず歩く。
「類。」
突然名前を呼ばれ、振り向く。
そこにはここにいないはずの大臣が立っていた。
「どうしてこちらに‥?王都の方で待機しておられるはずでは‥。」
「貴様の計画が後一歩、というところでうまく行ってないようなのでな。あの将校から情報を聞き出すのに苦労しているそうじゃないか。」
「それは‥‥。」
「なに、お前が悪いわけではない。domの命に強いsubだったというだけだろう。subでありながら軍人をやっているくらいだ。お前一人で情報を聞き出せなかったとしても仕方がない。だから私がこちらに新たな人員を送った。お前のように強いdomを数人な。いくらdomの命に強いと言っても複数のdomから一斉に命令されれば奴だって情報を吐くだろう。」
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