『事象』「あの、あなた達は一体何ですか?」
「まずはその説明をしようと思って」
路地裏にいた男二人に声をかけられそのまま家に連れて来てしまった。
「お兄ちゃん何したの?」
麻里に心配そうな目で見つめられ俺は少し心が痛んだ。
「いや、何もしてないよ?ただこの人達困ってたみたいだからさ」
「本当かなぁ〜」
俺の言葉を信じてくれない妹は疑いの目を向ける。
「それであなた達は一体誰なんですか?」
「まあ、祓い屋・・・霊媒師とでもいった方がいいかな?」
サングラスを掛けた青年が大股で椅子に座りながら膝に肘をついてそう言った。
「れ、れいばいし・・・」
「簡単に言うと幽霊退治の専門家だ」
俺が驚いているともう一人の男が付け足すように言ってくれた。
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