Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    maple

    趣味100%のらくがき垢。小説もかけたらいいな。色々なCPぽいぽいする予定なので注意して見てください!特別表記しない限りCPごとに世界線が違います。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 25

    maple

    ☆quiet follow

    この番外編を見る前にトレジェイ小説として書いた「どんな手を使ってもお前とまだ一緒にいたい」の前編中編後編を読んだ方がおすすめです。

    #トレジェイ
    Trey Clover/Jade Leech
    #二次小説
    secondaryNovel
    ##ツイステ

    どんな手を使ってもお前とまだ一緒にいたい【番外編】【番外編①】ーフロイドの思いー

    ジェイドが倒れた。
    その時はあの男を殺してしまわないように理性を保ちながら取り押さえるのでやっとだった。倒れたことに対して実感がわかなかった。その気持ちのまま、警察の聞き取り調査や、アズールと一緒に事件について学園長へ報告をしに行ったり、情報を漏らそうとするやつがいないか夜通し監視していた。一段落付きやっと保健室に行くと、ベッドにジェイドが横になっていた。

    「ジェイド…?」

    オレはゆっくりジェイドに近づき手を握った。
    冷たかった。
    呼吸をしている様子がなかった。
    動いていない
    声をかけても返事をしてくれない。
    いつもはちゃんと返してくれるのに。

    『おやおや、困りましたね。』
    『フロイドが楽しそうで何よりです。』
    『フロイド。』

    ジェイドと過ごした思い出、ジェイドの声が頭の中で次から次へと流れていく。
    事件の報告の時、学園長から“ジェイド君は何か呪いをかけられたかもしれません。”と言われた。目の前には冷たい身体。

    ージェイドはもう目覚めないかもしれない。それって死んじゃったってこと?ー

    そう思った瞬間、受け止めたくない現実に押しつぶされそうだった。

    「フロイド」

    呼びかけられ振り向くとアズールがいた。心労がたまったひどい顔だ。きっとオレもおんなじ顔してるんだろうな。

    「僕はこれからトレイ先輩にジェイドのことを直接伝えてきます。その方が情報が漏れるリスクが低い。」

    そう言い部屋を出ようとしたアズールを止めて、オレが行きたいと伝えた。

    「オレに行かせてよ。今日ウミガメくんと待ち合わせするって昨日ジェイドが言ってたから、場所も聞いてる。」
    「そうですか。…では頼みましたよ。」
    「おっけ〜」

    こんなやつれた格好のまま街に行くとかえって目立ってしまい、もし勘づかれてジェイドの件が漏れたら駄目だと思い、オレは着替えに自分の部屋へ戻った。

    部屋に入ったあと自分のベッドに腰がけ、ずっと考えていた。ウミガメくんに何と言えばいいか。何から言えばいいのか。
    同じ部屋にあるジェイドのベッドを見て、あぁこの持ち主はもう戻ってこないのかと思った。
    平静を保つ自信がない。我ながら呆れる。いつもの自分はどうした?どこに行った?

    ねぇ、ジェイド。
    オレは…。

    ○●○

    「ジェイド…ウミガメくんとのデート、行きたかっただろうなぁ。…………オレうまく話せるかな。」

    フロイドは天井を見上げ少し考えたあと、立ち上がった。
    フロイドはジェイドのクローゼットから服を取り出しそれに着替えて髪を整え、部屋にある鏡の前に向かった。

    「ジェイド…ついてきてくれる?」

    そう呟き鏡を見つめた。
    フロイドは微笑みを浮かべ
    黒のメッシュを左に寄せ
    自分の部屋を出た









    そして、街の時計台の前にあるベンチで本を読んでいるトレイを見つけた。
    その人物の前に立ち、身体を屈めて声をかける。

    「トレイさん」



    ーフロイドの思いーEnd



    【番外編② 】ーアズールの交渉ー
    トレイ先輩から計画を聞いた時、タイムスリップなんて…と思ったが、ふとある人物が思い浮かんだ。これはいける!

    「どうだろうか。やっぱり過去に行くことなんて…」
    「できますよ。」

    僕の“できる”という発言に、計画を立てたトレイ先輩本人が一番驚いていた。

    「可能です。一日分過去の時間軸へ行くことができるユニーク魔法を持つものなら知っています。きっと快く僕にその力を貸してくださるでしょう!」

    そうトレイ先輩に伝えたあと、その人物の元へ転移魔法で向かった。

    ○●○

    オクタヴィネル寮のある部屋の前に着き、そのドアをノックした。
    はい。と声が聞こえ姿を見せたのは、例の力を持つ寮生だった。
    僕の顔を見た瞬間その顔は青ざめていった。

    「ひっ寮長おっ俺もうあの動画をマジカメにあげようなんて考えていません。それにあの動画は消しましたから!跡形もなく!あの時!」
    「えぇ、フロイドの監視の元で動画を消していただきましたし、その場に僕もいましたから知っていますよ。あなたがあの事件の動画を隠し撮りしていた件についてのことでお話をしに来たのです。僕は忙しいのでさっさと部屋に上がらせていただけませんか?」
    「ひゃいっ!どうぞっ!」

    僕は部屋の主に了解をもらいさっと部屋に入った。同室の寮生には部屋を出て行ってもらった。

    「今日ここに来たのは、愚かな行いをしたあなたに、“それ相応の対応をするため”です」
    「えっ動画を削除して終わりじゃ…」
    「まさか!そんなことだけで終わりなわけないじゃないですか!フフっ御冗談を。」
    「ひぇっ!」
    「あなたのその携帯電話を使用不可能にしようか」
    「えっ」
    「あなたが周りに公言できないような恥ずかしーい呟きをしている裏垢を晒そうか」
    「それは絶対に嫌ですーーーーっ!」
    「いろいろ考えましたが…こうしましょう。」

    僕は人差し指を立てて交渉した。

    「あなたのユニーク魔法を僕に1日だけ貸していただくというのはどうですか?明日にはお返しいたします。」
    「えっその…寮長は生徒からユニーク魔法を借りるのは禁止されたはずじゃあ」
    「そうなんですよね…。ではやはり第2案の裏垢を晒すことにいたしましょう。気が向きませんが仕方ありませんね…。あなたが、快く、自分から、“寮長にユニーク魔法を貸したいです”と、おっしゃるのでしたらそんなひどいことしなくてすむのですが…………はぁ~可哀想に」

    「寮長にユニーク魔法を貸したいです」


    交渉成立。僕は寮生にサインをもらいユニーク魔法のルールを確認した。良い休日をと声をかけ、転移魔法で保健室へ戻った。

    ○●○

    保健室。

    「フロイド、トレイ先輩。ただいま戻りました」

    僕は2人にユニーク魔法のルール説明をしてから、それを使った。

    昨日の一般公開日。モストロラウンジは大盛況だった。あまりにも客が多く、このままでは“待ち時間が長い”だの、“自分の番はまだか”だの、クレームが起きかねない。そう考えた僕はラウンジの利用時間を1グループ1時間毎の時間制にした。そのおかげで何事もなく進み客も落ち着いてきた頃合いを見て僕はVIPルームへ行き仕事をしていた。
    まさかあんなことが起こるなんて。学園長から、ジェイドは死の呪いをかけられたと聞いたときは思わず動揺してしまった。

    ジェイド。お前にはまだやっていただきたいことが、一緒にやりたいことが山ほどあるんです。
    そう簡単には死なせませんよ。




    ーアズールの交渉ーEnd




    【番外編③】ートレイのお礼ー
    ジェイドを助けるために協力してくれたアズールとフロイドに、約束のケーキを届けるためオクタヴィネル寮に向かうと、廊下でフロイドを見つけた。

    「フロイド!」
    「ウミガメくんだ〜。どうしたの?」
    「この前言った、お礼のケーキを持ってきたんだ。よかったらアズールと一緒に食べてくれ。」

    ニコニコと愛嬌のある顔でありがとうとフロイドはケーキを受け取ってくれたが、何かを思い出した顔をしたかと思えば次は険しい顔になった。

    「あー。ごめん。これ、ウミガメくんがアズールに持って行ってくれない?」

    そういうと一旦受け取ってくれたはずのケーキをまた俺によこした。戸惑っていると

    「あのね〜俺この前シフトさぼっちゃってさ〜。アズールにさっき怒られたとこなんだよね〜。罰としてこれからモストロラウンジの買い出しに行かなきゃなんねーのちょーめんどくさい。」

    と、げんなりとした様子でフロイドが答えた。

    「ハハハ、そうだったのか。じぁあ先にアズールに渡しておくから、フロイドも後で食べてくれよ。アズールはVIPルームか?」
    「そ〜。」
    「わかった。じゃあそっちに行ってみるよ。」

    俺がアズールの元に向かおうと足を動かしたとき、フロイドに呼び止められた。

    「ウミガメくん。お礼って言ってるけどさ…。お礼を言わなきゃいけないのはこっちだよ。ジェイドを助けてくれてありがとう。」

    そういうとフロイドはニコニコと手を振りながら去っていった。

    ○●○

    VIPルーム

    俺がドアをノックして声をかけると、アズールがドアを開けて部屋に入れてくれた。

    「これ、この前言ったお礼の新作ケーキだ。フロイドと一緒に食べてくれ。」
    「ありがとうございます。ですがトレイ先輩、お礼を言わなければいけないのはこちらです。うちの副寮長の命を救っていただき、ありがとうございました。」

    アズールは俺から受け取ったケーキをテーブルに置いたあとそう言ってお辞儀をした。

    「あのとき先輩からお礼を言われたときに僕も言おうとしたのですが、起きてすぐのジェイドにいろいろ伝えるのも…長い話になりそうだったのであとでこちらから伺おうと思っていたところだったんですよ。」
    「そうだったのか」
    「ですので、このケーキはありがたく受け取りますが、後程僕達からも改めて何かお礼をさせてください。サービスしますよ。」

    サービスすると言ったアズールの顔は、いつもの自信たっぷりな表情だった。

    「ハハ、楽しみにしているよ。それじゃあこれで。」

    俺は自分の寮に戻るため部屋のドアノブに手をかけた。

    「トレイ先輩。これからもジェイドと仲良くしてやってくださいね。」
    「あぁ!もちろん。」

    まさか今日、2人からもお礼を言われるとは思っていなかった。アズールもフロイドもなんだかんだジェイドを大事に思っている。かけがえのない大事な存在なのだ。

    俺はVIPルームのドアを開け、自分の寮へ向かった。





    ートレイのお礼ーEnd
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    maple

    DONEルクフロ。生まれ変わり。捏造設定。なんでも許せる人向け。噛めば噛むほど味の出るスルメみたいな物を作りたかった。
    Catch you『早くおいで。オレのところに。』

    暗闇の中、声が聞こえた。甘くて穏やかな口調のそれ。懐かしい。懐かしい?どうして?

    『なんで来てくれねぇの』

    急に空気がピリッとした。また怒らせちゃったみたいだ。……また?頭の中がぐちゃぐちゃだ。声の主に話しかけようとしたが、何故か声が出ない。

    『…会いたい。…っ!会いたいよ!_____!』

    泣きながら訴える誰か。知っているようで知らない誰か。行かなきゃ。会いに行かなきゃ!
    無我夢中で暗闇の中を走り出した。わずかに差し込んでいる光を見つけて、手を伸ばす。

    ○●○●○●



    どすん!
    「−−−−−−−−−−ぅえっ!」
    少年はベッドから落ちて目が覚めた。
    「さっきのは夢だったんだ。」
    夢は儚い。起きた瞬間まではよく覚えているのにも関わらず、しばらくするとおぼろげになって、そして、忘れてしまう。少年が見た今回の夢もそれに当てはまる。エレメンタリースクールが休みなので探検に出かけようと、自分の肩まである金色の髪を整えているうちに、夢のことをすっかり忘れてしまった。少年は探検が大好きだった。
    1926

    maple

    DONEエース→監督生からのエー監。ユウ呼び。
    帰る表現あります。捏造設定あり。エースは関係性的に第三者から見れば親友であるけど自分では親友って呼ばず友達あるいはダチって言うかな?ハロウィンのパソストで「エースゥゥゥーー(泣)」ってなったのは私だけですか。監督生に対して“好きな人”でも“大事なダチ”でも、帰るってなったらめちゃくちゃ悲しむんじゃないかな。エースゥゥゥ😭
    夢物語のその先へ「エース。話があるの。」
    オンボロ寮の談話室。神妙な顔をしているユウに、オレは胸がざわついた。
    「なになにー?この前のテスト赤点だったとか?しょうがねーなぁ。このエース様が教えてやるよ。」
    不安を押し殺して笑って答える。
    だが無言でユウは首を横に振った。
    「元の世界に帰る方法が見つかったの。」
    やっぱり嫌な予感は当たった。“嫌な”なんて…。ユウに悪いよな。こいつが元の世界に帰る方法を一生懸命探しているのを知っている。オレを含めた他の奴が家族の話をしているとき、ふと羨ましそうな顔をするのも。家族に会いたいのだ。ならオレは友達として笑顔で送り出さなきゃいけない。いい友達、として。欲を言えばずっと一緒にいたかった。ずっと一緒にいて、あわよくば恋人になってそして、ユウが求めていた“家族”になりたかった。だけどそれは夢物語に終わった。
    1290

    related works