五十嵐祐希の話?俺は、好きな人がいる。名前は相田勝平という。出会いは中学だった。高校に入って、ようやく同じクラスになれたから、これがラストチャンスだと思っている。高校生の1年間なんて瞬き程度の速さだろう。やれることは全部やりたい。例え見込みがなくても。
今日も俺は、なけなしの金で買った購買の牛乳と引き換えに、親友に恋愛相談にのってもらう。この親友、名前を仮にイケメンとしておこう。(理由はもちろんイケメンだからだ)
イケメンとは、今年になって初めて同じクラスになった。イケメンは彼女にゾッコンらしい。面倒がられているのは分かっているけれど、他に話せる奴もいないからいつも無理矢理相談にのってもらっている。
「今日も可愛かった…黒板消すのに背伸びしてる姿、まじ天使…」
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