お題「プロポーズ」 逃げるあいつを追いかけて捕まえてイヤってほどオレの気持ちわからせて、やっと実らせた初恋だった。
気持ち繋げて、体も繋げて、一緒に暮らすようになって、ようやく昔みたいにオレの隣にアイツいるのが当たり前のように思えてきた。
いつものようにいちゃついて、一虎がオレの腕の中で甘い声出しながら果てて自分の腹をびっしょり濡らしたのを確認した後、オレもアイツの腹の一番奥に、ぶつけるみたいに達した。はあはあと乱れた呼吸の音がどっちのものかわからないくらい混じって聞こえてくんのが気持ちよくてしばらくそのままじっとしているとオレの腰に絡まっていた一虎の足がゆるゆると緩んできたので、名残惜しく思いながら、ゆっくりと腰を引いた。
完全に引き抜かれると、一虎が「…ん」と小さく声をあげる。
とろ、と中からこぼれてきたそれはオレの先っぽについたまま動きに合わせて揺れると、一虎の腹の上にぽたぽたと飛び散った。
オレの動きを目で追っていた一虎は、自分の濡れた腹の上でオレのと自分の吐き出したものが混ざるのを見て、緩やかな動きで手を上にあげるとどこか恥ずかしそうにそれを手で隠した。
それから、セックスの余韻を残したままオレの顔をみてへへ、と蕩けたように笑う。
動物的かも知んねえけど、一虎の手のひらの中で、自分たちが吐き出したザーメンが混じる様とその笑顔を見た瞬間、胸の奥の奥の方の、本能に近い部分から何か得体のしれない熱いものがこみ上げてきて、気が付いたら口に出してた。
「うわ、結婚してぇ……」