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    mttbsmn

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    挿絵付き小説未完成ながら導入部分のみ~(><)
    前のお話はこちら↓
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18018086

    避けられぬ同伴(導入部分) 身を起こし伸び一つ。垂れ耳が揺れて、窓から差し込む正午過ぎの陽射しに艶を映す。
     給仕服の襟元を整えて、よし、と小さく呟いてバケツと掃除用具を持ち上げる。
     緩やかに犬の尾を揺らし、廊下の方へ歩き出す。

     ようやく掃除を終えそうなところだ。
     半日と少しが経って広い屋敷の掃除に目途がつき、緩く息を吐き出す。
     給仕服は少しも汚してはいない。
     細心の注意を払っているのは、就任初日のある事が原因でもあるが。
     思い起こさないように、首を左右に振る。

    「あとは二階の書斎と、それと……」

     ほとんどの掃除を終えて残りの個所を思い返す。
     ふる、と尾が揺れて、僅か肩が撥ねる。
     昼食を終えて暫くが経つ。冷たい牛乳にスープに、水分は多く摂っていた。

     先にトイレに行っておこう。

     掃除用具を持ち直して尾を翻す。
     直線の廊下の端にある扉へと向かおうとして所で、背後の方、エントランスホールの方で玄関扉が開く音。

    「リテル、来客の準備をしろ」

     続く大理石を踏み鳴らす靴の音。

    「ご主人様、おかえりなさ、あ、っえ、っと!はい!」

     この洋館の主人たるレド様だ。
     細身ながらも筋肉質な体を持ち、白蒼の髪、黒銀の体毛の上に整った衣服を纏う、鮮やかな青い瞳の狼獣人の男。
     ローグハイツ家次期当主だ。
     屋敷に戻っての開口一番のご主人様の言葉にお出迎えの言葉を言い逃す。

     垂れた両耳が、はた、と揺れて、掃除道具を持たない右手が握って、開いて。
     トイレに行っておきたい、と思うくらいには、膀胱に溜まったものがある。
     少し背伸びするようにもエントランス側を見てから、ご主人様を伺う。

    「い、今すぐですか?その」

    「今すぐだ、紅茶はノアレスト産のヴェルディーニを」

     有無言わさぬ様子だった。
     閉じた口を再度開き、また閉じて。

     紅茶の保管場所は当然分かるが、銘柄の配置までは覚えきれてはいない。
     早急にと言うのなら探す時間は必要になる。湯を沸かす時間の間に探して見付ければ丁度良い頃合いになるだろうか。
     どちらにしても余裕を差し込む機会は多くなさそうであった。
     
     少し悩ましくも、口を開いて。

    「っあ、あの、……すこし、」

    「待たせている。さっさと掛かれ」

    「っ、は、はいっ!」

     言葉に突き出されるように廊下を歩き出す。
     トイレの扉が視界に入るが、振り切るように角を曲がり見えなくなる。

     紅茶を出し終えたら、出し終えたら。

     そう思いを留めて、準備を始めた。


    ----------------------------------------


    「では、ごゆっくりと」

    「お前は残れ」

    「へ、……?」

     応接室のテーブルに二人分の紅茶を用意しその場を一礼し離れようとした所でだった。
     ご主人様の対面に応接椅子に座る白の体毛の兎獣人が口を開き、背凭れに掛かりながらも軽く笑う。

    「衒示的消費の誇示かい?いやはや、ローグハイツ家のレドの旦那もなかなか」

    「重要な決定もあるだろう。取引を学ぶ機会にもなり、証人にもなる。それに」

     ぱ、と手を開いて冗句の様に言う客人に、ご主人様は座り直し、言葉を改めてというように紡ぐ。

    「誇示との言葉、それが通らないというのはローグハイツ家の財政事情を知る貴方なら分かるものだと思いますがね。レザック」

     レザックと呼ばれた兎の獣人の男はくつくつと笑って長耳を伸ばし、金の前髪を雑に整えて。

    「中・上流階級として生きてきたローグハイツ家には指導者、自由業者、作曲家、法律家と、生産手段……階級闘争と無縁な生き方をしていたと思ったんだがね、先代が死去してから手札を失い過ぎじゃァないのか?非筋肉労働の熟練職から、非筋肉労働職に移る……つまり、下層中流階級から転げるのは時間の問題かもしれない、君も」

    「話に移ろう。王宮剣術指南書の話と、剣術指導の件で合っているな?」

     ご主人様が客人であるレザックの言葉を遮り促す。
     もう遣り取りは始まっている。当然のように退室の機会を失って、口を挟む余地もなく立ち尽くす。
     空いた両手がどう置きどころも無かったが、慌ただしく前に組んで待機の姿勢を取る。
     足を揃えて立つ姿勢は慣れているものの、明確に下腹部に落ち着かない感覚が残っている。
     トイレに行きそびれた。
     あとどのくらい掛かるのだろう。

    「もちろん、ローグハイツ家にはそれしか残っていないかもしれないからね。僅かなリソースを最大限に広げるのが私の仕事サ。ところで、全く知らないという様子の使用人ちゃんがいるが、レドの旦那、何も教えちゃいないのかい?」

     つ、と視線を向けられて思わず背筋が伸びる。ぶるり、と尾が思わず震えた。
     何の話をしていたっけ、さっき剣術がって、ご主人様が。

     何も言えず考える様子が続いてしまい、はっ、として口を開いたところでご主人様が浅く手で制す。

    「だから置いている」

     ご主人様はこちらに目線を向けぬままに、そう言葉を客人に向けた。
     ナスティル公国の辺境、没落しかけているローグハイツ家の成り立ちは表面上な所しか知るところにない。
     使用人にも様々な役職はあり、役職に関係なく知らなくてよいものは教えられてはいない。
     尤も、様々な役職の分担が出来るほどの裕福さはローグハイツ家のには無いものであるが。
     つまり、今後必要な知識、になるかもしれない、ということ。
     ご主人様も何も意図無く聞かせる為に残したわけでは、ないはずだ。

     生唾を飲み込む。
     それは、いったい、どれくらいの時間が。
     どれくらいの時間が掛かるものなのか。

    「旦那ァ、ま、いいさ。それじゃブランを広げようか」

     右手を握る左手に僅か力が篭る。
     多分、大丈夫な筈、だと思う。もし、もしダメでも、話のキリの良いところで席を外させてもらおう。
     この機会で粗相はしない。
     絶対に、粗相だけは。

     下腹部のもどかしい感覚は、消えることはない。
     それどころか、これから強くなっていくだろう。
     それでも、絶対に、この機会を台無しにはしない。

     絶対に。

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    Replies from the creator

    mttbsmn

    DOODLE妄想!!!
    カナタくんとイリルちゃん混浴想定書き散らし寒い時期の突然の大雨~で(塾?部活?何か用事?で)外に出てたカナタくんびしょ濡れなトコにイリルちゃんが心配して傘二本持ってって渡したとこに車が通り掛かって泥ぶっ掛かるかわいそうなイリルちゃん(かわいそう)なところからの、フーラ家近いから一緒におうち行こう~な流れになって、カナタくんめっちゃ冷えてる+イリルちゃんどろんこで靴もビショ濡れだし靴持って二人で脱衣所まで来たとこで~カナタくん体冷えてるじゃん今お風呂沸かすから先に~というかシャワー使えるからvsイリルこそ泥だらけだし先に脱衣所、というかシャワーで泥落とす必要あるじゃねーかよ!の靴持ちながらの譲り合い合戦~なところからおねーちゃんただいまー!って帰ってきて咄嗟にイリルちゃんがお風呂場にグイッとカナタくん引っぱって避難!シャワー全開にお風呂使ってるよアピールで、靴もお風呂に持ってってたバレず、カナタくんにお風呂に入って!!!てやって、脱衣所におねーちゃんが来る&お話~で泥んこになっちゃったからシャワー使ってるよ!なところと、あれ?おねーちゃん今日用事あって帰り遅くなるんじゃなかった?というイリルちゃんの鋭い気付き&ポンコツおねーちゃんっぷり効果大でおねーちゃんがウワー!わすれてたー!って撃退(撃退)するわけで、もう出てきていいよ!ってカナタくんに言うけどアレー!?お風呂沸かしてる途中だったから中途半端に冷ため!?みたいなのでガクブルだったから、引っ張り出して暖かいシャワーを当てて温めて、いや、イリルも寒いだろ、それに泥ついてるしってなんか半々で掛け合う妙な気まず時間が流れて泥落としてるところで胸とか腰とかの張り付き輪郭~なところ意識し始めたとこでお風呂が沸きましたになって、ああ、じゃあ、とはいうものの、どっちもどっちな様子で両方びしょ濡れ寒々で、片方シャワー片方お風呂~とか浮かぶものの、なんか服着てるなら一緒に入ってもいいんじゃね?とかカナタくんがすっとぼけたことを言っちゃって~~というかさっきイリルに咄嗟に入れって言われたけど帰りの服、いや、まぁビショ濡れだったし同じようなものだけど!みたいな様子と、明日休みだし、貸せるパジャマあるしみたいな外堀からなんか埋めてっての、おねーちゃんも暫く帰ってこないし、な様子で、着衣混浴!!!
    1031

    mttbsmn

    DOODLEほしいものリスト
    ください/ほしい/欲しい/描きたいの文章の抽出

    またたびはアイデアがパッと浮かんで"消える(迫真)"ので出してしまってそこに描きたいとか欲しいとかのワード付けといてあとでツイート条件検索してまとめてサルベージしてる(システマチックすぎるのやめーや
    ほしいものリストfrom:@mttbsmn ください

    2021年6月13日
    耳の中覗かれて死ぬほど恥ずかしい思いをする垂れ耳ケモとかほしい。ください(くさい)

    2021年8月10日
    例えば馬車の長距離移動で男女パーティとか!そういうシチュでも絶対に起こりうるコトだよね?っていうのは、みんなが特に描かない、描く必要がないと捨て置いてるだけで、そこは確実に"あっていい、あることができる"モノなんだよね!
    どういう様子でその状況を解決するのか、それは大事な要素……!
    という事で長距離馬車止めるタイミング逃しておもらしする冒険者メスケモください(※誰も描かないのでまたたびが描きます)

    2021年8月14日
    ガーターベルトってパンツの下に履くものって知って確かに脱ぐとき困るもんな、ってなるほどってなったあと、…………パンツの上にガーターベルト付けちゃって脱ぐのに手間取ってギリギリトイレ失敗しちゃう新入りメスケモメイドおもらし絵ください!!!!!!!!!!!!!!ってなったのでください
    21400

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