【プロット】柔らかの先に朱は差して・城下街に住み部屋から出ず毛糸編み内職をする羊獣人C
・ある日友人からの結婚式招待状が届く
・招待状の日付は明日であり跳び起きる
・式に合わせる服を探すも無かったりカビていたりとどれも使えるものではなく
・使えるかもしれないと取り出したのはトリミング後に着れていた筈のドレス
・自身の身を見返すと全身モッサモサであり明らかに入る筈がない様子
・慌てて街の毛刈り屋に向かう。今までの毛刈り屋での悪くない思い出の回想
・近くの城下街の毛刈り屋は雌雄別の担当者で部屋も個室
・いつも時期を決めていて雌獣人の担当者に刈ってもらっていた
・いつもの担当者の毛刈りは丁寧でとても気持ちい事を知っている
・毛刈り自体は恥ずかしくもあるが必要な事だと割り切る努力をしている
・今回は予定の時期より四日早く刈る事になってしまうが間違いなく今刈る必要がある
・部屋のドレスも昔のものであり、刈った後に新たに見繕う予定も頭の中で立てる
・毛刈り屋の窓から客も居らない中でトリミングの練習をしている狼獣人の姿
・毛刈り屋に入ると担当は居らず、狼獣人の雄Dが一人
・いつもの担当者は旅行に出ており、三日後に帰るとの事
・Cの事も聞いており四日後の毛刈りを楽しみにしていると言っていたとDが言う
・わなわなしながらCが事情を説明する
・Dが険しい顔で知り合いが隣町に居るが、かなり気まぐれに開店している筈との事
・また更に一つ離れた街でも毛刈り屋はあるが流石に遠いかもしれないとの事
・そしてこの街にも新しく毛刈り屋が出来てかなり腕の良い雄の鼬獣人が営んでいると
・その新店のせいでこの店の男性客は激減してこの通り閑古鳥だという身の上話
・Dは自身は新人であるし、不通に刈るならともあれ結婚式の為の毛刈りができるか
・同じ男性に刈らなけるなら間違いなくそっちの腕が良い方が良いと
・更に冠婚葬祭参加者に優先権と割引があるとの話もCに伝える
・Cは人見知りで、少なくともこう親切に状況を考えてくれるDに信用が向く
・一方で何度も頭の中で隣町とその先の街の状況を考える
・しかしDが客もいない中で必死にトリミングの練習をしていた姿が過る
・様々を考えた後、意を決してDに毛刈りを依頼するC
・本番をやった事が無く結婚式に合うトリミングが出来る自信がないとたじろぐD
・更には口走って彼女もいた事も無く触れた事もないとまで言う
・Cは慌ててフォローする様に自身も同じようなものだし何事も初めてはあると言うC
・更に話題を逸らすようにCはトリミング後の毛のサービスもこの店でしていると言う
・他の町に行っている時間もなく、合理的な判断だと勢いで言うC
・参ったようにDが実は羊獣人のトリミングの手解きは受けていると吐露する
・一方で雄客用であり、雌客対応は想定の範囲外だと
・言うもののCに選択肢はない事も理解しており、トリミングルームに案内する
・トリミングルームに案内され、全身を覆う様なケープマントを脱ぐように言うD
・やはり脱がなくても良いと即座に訂正するDになんともいえぬ顔をするC
・改めてCにケープマントの下は何も着ていない事を確認するD
・Cが毛刈りを終えた後に持ってきた服に着替える予定と言う
・上から下に刈り落とすよう一先ず顔や髪から刈るとの事でケープマントはそのまま
・担当者はいつも下から刈るのに、と思いながら刈られるC
・ハサミからDの緊張が伝わるが逆にこちらの緊張も伝わると何となく察すC
・髪と顔回りがスッキリして、更に丁寧な注文に応えるDの様子
・髪型や整え方の話になり、真剣に話を聴くD
・髪型の話から人物の話、同じ本が好きな事を知り話が弾み緊張が解れる
・そして肩回りから、脇へと至る辺りでCが気付きを得る
・担当が最後に顔や頭を刈るのは顔が見えない為だったと
・Dはケープマントを外し首元を刈り、脇を緊張滲みつつ丁寧に刈り取る
・Dの耳の内側は真っ赤であり、間違いなく短く刈り取られたCも同じと察す
・互いに何も言わずに非常に慎重に胸元の毛刈りに入るD
・痒いところや痛いところがあったら言ってくださいとDが擦れた声で言う
・Cは声が裏返りつつ大丈夫とのみ言い、胸元を綺麗に刈り取られる
・桜色に染まった地肌まで見える様子から、一度立たせ椅子を抱く様に座り直させる
・背面の毛刈りから、そのままに腰、臀部、尻にまでハサミを及ばせる
・尻尾が震えており、断りを入れてから触れてその表面の体毛を剃る
・捲ると内側は桃色の地肌になっており肛門までもが見え、Cは何も言わず耳が真っ赤
・Dは無心であるよう心掛けつつハサミを丁寧に扱い、背や臀部を終える
・再度座り直すように言うが、Cがその最中に何かに気付いて動きを止める
・手を椅子座面の方に下げつつ後は自分でやる、と言ってきかないC
・Dはその気持ちは分かると言った上で、困ったようにそれでも任せてほしいと言う
・自分で毛刈りをやってしまい失敗した雄の羊獣人を知っている、と語る
・夜中に現れたその羊獣人は毛がでこぼこで場所によっては怪我までしていたと
・結婚式に行くならば耐えてでも任せて欲しいと、今回の事は忘れると言うD
・そういう事ではないとCは言うものの、Dの真剣な様子に折れて任せる
・足を開かせて座らせるD。もこもこもふもふでまだ何も見えない
・腹部を刈り臍が見え、そのまま腰に移る鼠径部、内腿を刈る為に足を開かせる
・蒸れた濃い匂いと、刈る程に気付く白からクリーム色へのグラデーション
・Dが必死に無心になる中で毛を刈り取って手を引いた時に糸が引く
・伝い、毛が濡れて纏まっている様子が視界に入る
・視線を思わず上げるDと、咄嗟に逸らす真っ赤になったCが顔を手で覆い隠す
・何も言わないでくださいと言うCに、毛刈りの続きを行う
・丁寧に局部、陰毛を整えて太腿、脹脛、足首回りまでを丁寧に刈り取り終える
・Dが一通り終わりましたと言い、即座に足を閉じて押し黙るC。立ち上がれぬD
・Cが、服と下着とケープマントを取ってほしい、と言うと屈んだまま背を向け
・そうしてDは壁に掛けられていた鞄とケープマントを持ってCに手渡す
・手渡す際、Dが微妙に前屈みてあった事とズボンの前が張り詰めている事を知る
・視線に気付いたDが着替えを促し退室し、Cは真っ赤になったまま鞄を抱きしめる
・着替えて出てきたC、Dはレジで会計を行い、互いに真っ赤なまま代金のやり取り
・今回の事は忘れる、と念押しするDに、真っ赤になった耳のままCが短く頷く
・Cは思い出したように、刈った体毛は担当に渡してほしいと店を出る前に言う
・少し悩んでから、貴方が担当したから取り分として貰っても貰わなくてもいいと
・湯気出そうな頭のまま曖昧に言って店を出る
・Dはトリミングルームに戻り、残った体毛に屈む
・そうして、濡れててかりを帯びたクリーム色の体毛を緊張気味に拾う
・そうして店の扉を開けて、手だけを出して閉店の看板に引っ繰り返した
・翌日、結婚式にてちゃんとしたドレスを纏って友人をお祝いするC
・何とか間に合ったので美味しいごはんと賑わう会話で機能の事を忘れようとする
・新郎新婦からの幸せのおすそ分けとしてブーケトスな催しが行われる
・賑やかな場をのんびりと眺めていたが、投げられたのはCの方向
・慌てて受け止めたところ、同じく新郎側から投げられたものを受け取ったDがいた
・賑やかな中、新郎新婦の友人として名が紹介され目が合い、互いに顔が真っ赤になった