朝食を食べるなら君とがいい 月に一回は身体付きのエクボが翌朝までいられる。そうできるように憑代にしている人と契約を交わしたのだそうだ。契約料は家事全般。部屋を全部綺麗にしてくれたらそれでいいよ、とのことだ。
「悪霊に憑かれてるのに嫌がるどころか利用するなんてその人も変わってるな」
「犯罪集団の守衛やってたくらいだしそんなもんだろ」
ピロートークにしては少々、いやかなり色気のない会話だがエクボと霊幻にとってはよくある事だった。
それらしい囁やきなんかなくたって、こうして二人してベッドで丸まっていられる事そのものに意味があるのだから。
家事なら俺も手伝いに行こうか? と霊幻は申し出た事があるが、知らない男の家になんて上がるな、と止められてしまった。
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