ある主人公の悲劇 ドナテロとイチャイチャしたい。
湧き上がった欲求のままにラファエロはドナテロの部屋に押し掛けたのがつい先程のこと。
肝心のドナテロはパソコンの前でゲームを遊んでいるところだった。
「あれ、何か用?」
「……や、別に。暇だから来ただけ」
いきなり部屋にやってきて、イチャつきたいからゲームを止めてくれ──とは言えない。照れくさいし、多分呆れた目が返ってくる。
なので彼の隣に座り、遊んでいるゲームを横から鑑賞することにした。モニターの中では主人公らしい女性が、古びた屋敷の中を謎を解きながら探索していた。
なぜか一ページごとに散らばったメモを集めたり、なぜか異様に手の込んだ仕掛けで扉を開いたり。普段はもっぱらアクションや格闘を遊んでいるラファエロからするとなんとも奇妙な屋敷である。
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