「かっこいいって言えよ!」『ええ、そうですね。悟はいつもかっこいいんですよ』
まただ。
『はい。ああ、時々は喧嘩して拗ねたりしますけどね。でも基本的にかっこいいですよ、彼は』
また。
『え、悟の顔について? んー、高校時代から一緒だからあまり意識したことはなかったけど。当時もかなりモテていたし、かっこいいんじゃないですか?』
ほら、またそういう。
「ッあー! なんでだよー!」
俺はソファーに寝転がってスマホを弄っている傑へと声を荒げた。突然の声に傑の肩がビクリと震えて、ソファーの背もたれに顔を乗せてむくれる俺を振り返る。
「え、急になに」
「なんでー! この雑誌でも、ラジオでも、生放送でも〜ッ!」
「だからなに」
「俺のことかっこいいっていうんだよ!」
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