イチョウのやつ ふわりふわりと、鮮やかな黄色が宙を舞う。同じ色の絨毯に寝転がって、のんびりと空を見上げるハンターの上に、一枚、また一枚と降り注ぐ。
「ふわぁ」
風はかなり冷たくなってきてはいるものの、今日は太陽が優しく輝いているので凍えるほどではなく、更に共に横になるガルクとアイルーのふわふわの毛並みに包まれているので温かい。ついでに今日は持参したベリオロスの毛皮がある。寒冷地に好んで生息する氷牙竜の毛皮は、体の上に置いているだけで暖を生んだ。
「眠たくなっちゃうね」
のんびりと視界を飛んでいったヒトダマドリを見送って、ハンターは瞼を閉じた。このまま眠ってしまいたいような心地良い陽気ではあるが、流石にそれはまずいということは心得ている。なんと言ってもここは、狩り場のど真ん中なのである。大型モンスターの気配は近くには無く、小型のモンスターたちも今は落ち着いてはいるものの、眠ってしまうのは問題がある。
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