またサイ短編その2「またさいたまとポッキーゲームがしたい。」
「は?」
唐突に王様ゲームで定番(?)の命令である
ポッキーゲームがしたくなってしまった。
まださいたまがいるのにそんな事を呟いてしまうとは
私ってばうっかりしていたわ。
「普通にキスするんじゃ駄目なんですか?」
「ポッキーゲームの方が結構スリルがあって面白いと思ったのよ。
ポッキーを味わいつつまたさいたまとキス出来るなんて
まさに一石二鳥だわ。」
「あぁそうですか。
僕はどうでもいいですけどね。」
という訳で善は急げというので、
またさいたまを呼んでポッキーゲームをする事となった。
「…で、本当にするの?ポッキーゲーム。」
「するわよ。またさいたまとキスがしたいから。」
「そこまでしなくてもサイクルとキスするのに。」
「たまにはこうやって焦らすキスもアリなのよ
キス魔たさいたま。」
「誰がキス魔たさいたまだよ。
君も求めてくる癖に…。」
「だってまたさいたまの唇は吸いがいがあるのよ。」
「吸いがいって…。
それに食べ物で遊んじゃ駄目って言われなかった?」
「あーあー聞こえなーい。」
「………もー。」
という訳で特にルールも設けないまま、
またさいたまとポッキーゲームの始まり始まり~。
「私がポッキーを咥えるから
またさいたまはポッキーを味わってて。」
「はいはい。」
私はポッキーを箱から取り出して咥えると、
またさいたまはポッキーを食べ始めた。
もの凄いスピードで。
ちょ、速い速いと思いつつ目を閉じた。
しかしいつまで経ってもまたさいたまからのキッスがこないので
恐る恐る目を開けるとそこには
至近距離でまたさいたまが何事もなくポッキーを食べていた。
「…ちょ、またさいたまからのキスは?」
「残念だったね。ギリギリ全部食べ終わったよ。」
「そんな…。」
私もポッキーを味わいつつ
またさいたまからのキスが欲しかったと
しょんぼりしていると、
その事を察したまたさいたまは軽くキスをしてきた。
「…はい、これが欲しかったんでしょ?」
「…うん。」
「…もう一回しよっか。今度はちゃんと味わってよね。」
「…分かったわ。」
この後私はまたさいたまにそのまま美味しくいただかれてしまったとさ。
めでたしめでたし。