🦁と一緒にいるのにオナニーしちゃう👟♀の話3階段から足音がする。ふり返ろうとするとヴォックスに頭を掴まれてテレビを向いた状態で固定される。
「ヴォックス!何すんの!!!」
「今いいところだぞ、ちゃんと観ろ」
ヴォックスもアイクもテレビから目を逸らさない。抵抗するのをやめると頭の手が引いていった。後ろからは階段を降りきって歩く音が聞こえる。ヴォックスにバレませんように、とちらりと目をやる。ルカがシーツか何か持って歩いてるだけじゃん、と目線を戻す。あれ、まって?今シーツから脚が出てなかった?今度は目線だけでなく身体ごと振り返るが、もうルカはリビングから抜けた後だった。
「えっ………」
「ミスタ〜!」
隣からアイクの非難する声がするのも気にせず、ミスタは頭の中で今までの出来事を一つずつ整理していた。
「俺全部分かっちゃったわ…!」
「どうだ、素晴らしい結果だろう?」
「…なんでヴォックスあれだけで分かったの?」
アイクが尋ねても、なんとなくだ、としか答えなかった。
ルカに髪を乾かしてもらったシュウは、先にバスルームを出た。ルカの部屋でゆっくりするよう言われ、まだだるさのある身体に気を使いながら廊下を歩く。先程リビングを通った時に三人に見られなかっただろうか、と不安になる。もし何か聞かれたどうしよう、とぐるぐる考えてるうちにリビングにたどり着いた。アイクがお菓子や飲み物の片付けをしているところで、ヴォックスとミスタの姿は見当たらない。こちらに気づいてない様子で、こっそり階段を上がろうとしたが、床に置かれた忘れられた飲み物二つが乗ったトレイが目に入る。
「ぁ…、…ごめんアイク、片付け忘れてた。僕がやるよ」
すっかり忘れられた飲み物を片付けようとアイクに近づく。テレビも飲み物もそのままに、階段を上がることはできなかった。
「シュウ、キッチンに持っていくだけだし大丈夫だよ。それに、晩御飯の仕込みにヴォックスが行ったらミスタもついて行ったから…もしかしたらバスルームに逆戻りする事になるかも」
だからゆっくりしてていいよ、と飲み物の乗ったトレイを持ってキッチンへ消えていく。お言葉に甘えてルカの部屋に直行することにした。ルカの部屋はすっかり涼しくなっていて、ベッドに腰掛けてしばらくするとアイスキャンディーを二つ持ったルカが部屋へと戻ってきた。
「シュウ!アイスキャンディー貰った〜!一緒に食べよ!」
「わぁ!ありがと」
受け取ると隣にルカが座る。アイスキャンディーを少し囓ると、ストロベリーの甘酸っぱい味が口に広がった。
「美味しい、」
ルカを見るとにこりと笑っていた。お互いにしばらく無言でアイスキャンディーを食べているとルカがそう言えば、と話を切り出した。
「…シュウは、その…ヴォックス達にバレなかった?…キスマーク」
「んぇ?バレてないと思うけど…リビング通った時はアイクしかいなかったけど、何も言われなかったよ」
髪で隠れて見えなかったのかも、と少し安堵する。
「そっか、……俺ヴォックスにバレちゃってさ、」
心臓がどりきとしてルカを見るとあまり焦った様子ではなかった。
「実は前からヴォックスには相談してたんだ、シュウの事」
「相談?僕の?」
「うん、その…そういう雰囲気にならないからキスするタイミングが分からなくて、シュウはまだそういう事したくないのかなって考えたんだけどシュウいっつもかわいいから…キスしたいな、って…」
少し顔を赤くするルカにシュウも顔が熱くなった。
「どうしていいか分からなくてヴォックスに相談したんだ。そしたらシュウの気持ちを聞くまで待てって。…たぶんヴォックスは、俺たちがすれ違ってるの気づいてたのかも」
「そ、うだったんだ…」
「だからシュウとキスできたとき、凄く幸せだったんだ。…シュウの気持ち聞く前にしちゃったけど」
叱られた子犬みたいな目でこちらを見るルカが可愛く見えて、近寄って頭を撫でた。シュウは手にあるアイスキャンディーの最後の一口を食べると、ルカを抱きしめた。
「ルカ…たくさん悩ませてごめんね」
「謝らないでよシュウ、俺の方こそ一人で突っ走ってたし…ごめん」
ルカは身体をこちらに向けてシュウの肩に顔を埋めてきて、シュウは背中を撫でた。お互いが言葉にするのが足りていなかった。
「ねぇルカ、もう謝るの無しにしよ?僕もこれからは気持ちをちゃんと言うようにする。ルカを悩ませたくないもん」
「シュウ〜〜!!!」
ルカが抱きつこうとして、アイスキャンディーの存在を思い出したかのように食べきると、両腕でしっかり抱きついてきた。かわいくて、んへへ、と笑うとまだ冷たい唇にキスをされる。甘酸っぱい味がした。
「シュウ、好きだよ」
「僕も大好きだよ、ルカ」
以下入れられなかったところ供養
ルカがバスルームから出ると、リビングには三人の姿があった。何か話していたようだがルカに気づいて視線が集まる。
「ルカ!聞いてよ!!ヴォックスが料理させてくれない〜!」
「料理させないとは言ってない。味付けをするなと言ったんだ」
ヴォックスの言うことには賛成なので、どういう言い回しにすれば…と悩んだ。
「これはルカの?」
アイクに手渡されたのはホラー映画のパッケージだった。
「そうだよ!忘れてた、ありがと〜!」
受け取って階段を上ろうとするとミスタから声がかかる。
「それめっちゃ怖くなかった?特にあの〜」
シーンの説明をされるが全く思い出せない。そんなシーンあったっけ?うーん、と頭に手を置いて考える。
「えぇ?覚えてない?何か他のことに夢中になってたりした?」
「ミスタぁ!!!」
アイクが咎める。ヴォックスも咎めるようにミスタの頬をつまんだ。ルカは、シュウに同じような事絶対しないでよ…と少し顔を赤らめてミスタを睨んだ。ミスタはケラケラと笑っていた。
「…アイスキャンディー買ってきてるけど今持って行く?」
「POG!貰うよ!」
アイクからアイスキャンディーを二つ受け取ってシュウの待つ部屋へと向かった。