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    shizuka_shi

    @shizuka_shi

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    shizuka_shi

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    シャル+ぐだ♂
    ぐだくん不在。りよぐだおくんと遊ぶしゃる。
    ※りよぐだおくんはぐだくんの一部でストレス溜まると出てくる設定で。

    謎の小さな生き物はマスターの一部らしい。

    掌の上で聖晶石にべったりくっついて離れないマスターによく似た生き物をシャルルマーニュは面白そうに眺めていた。
    ぼこぼことした突起の多い石は掴み難いだろうに妙な柔軟性を見せて器用にしがみついている。にやけた恍惚の表情も石に頬擦りする姿もなかなか本体のマスターでは見られないもので面白いと思う。
    その頬を指先でつつくと小さなマスターはシャルルマーニュに目を向ける。
    今まで自分がいる場所を分かっていなかったのか、驚いたように大きく肩を揺らすとますます聖晶石に強く抱き着く。
    涙をためて怯えながらも取られまいと、自分の物だと主張しているようだ。
    「とらねーよ」
    その様子が少し滑稽で可愛らしく、ふはっと噴き出してしまった。
    これがマスターの一部だと思うと尚更だ。あんなカッコ良いマスターにもこんな人間らしい部分がある。可愛いものだ。
    そうしてしばらくつんつんつついて愛でていると、怯えていたはずの小さなマスターは急に威嚇を始める。
    「お」
    シャルルマーニュの指をばしばしと叩き払い、それでもだめならと大きな口を開けて噛みつく。残念なことに手袋にしかその歯は届かなかったけれど。
    「勇ましいな!うん、やっぱりアンタは何であってもカッコ良いよ」
    自分の物を守るために牙を剥く姿に感心していると、小さなマスターはシャルルマーニュを敵ではなかったと判断したらしい。
    さっきまで噛みついていた部分を小さな手で撫で始める。
    大好きな聖晶石を手放し眉を下げた表情は心配しているのが良くわかる。
    指先で小さなマスターの頬を撫でると「おへー」と気の抜ける様な鳴き声を上げて指に絡む。
    そのまま頭をなでたり腹をくすぐったりしてみると、楽しそうに手足を振り回してはしゃぐものだからついつい熱中してしまった。

    「何やってんの、王様……」
    アストルフォがドン引きしていたとはつゆ知らず。
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    tom_y_2

    DONE女審神者オンラインイベントー紫陽花ーの展示作品です。とんさにです。
    花雷は二度咲く 花火は初秋の季語だそうだ。秋の初め、つまりは夏の終わり。たしかに日が短くなり始めた頃の夜空に火薬の光は良く似合うかもしれない。が、物事には必ず例外がある。ある本丸の審神者にとって花火大会は、夏を知らせるものであった。
    「お、今年もこの時期か」
     政府のお知らせに一枚のちらしが交じっていた。まだ夏とは言い切れないこの時期に審神者が拠点とする地域では花火大会をする。残念ながら――というか、なんというか、その花火大会は決して有名ではない。有名ではないが、そこそこの数が打ちあがるため地域にとっては一大イベントなのであった。
    「防寒具は必須……まだ寒いものね」
     本丸からその花火を見ることはできない。地図を見ると近くの川で打ちあがっているらしいから、きっと政府が空間を区分しているのね、と審神者は納得するようにしていた。審神者は歩きながらそのちらしを眺めた。A席、座敷席、観覧席……地元の小さな花火大会と侮っていた。思ったよりもいろんなチケットがある。審神者はチケットを買って花火を見るという文化は知っているけれど、したことはない。そもそも、花火大会に行ったのも、ずいぶん昔の話――
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