ナビ♀ちゃんの話ソラヴァンから与えられてきた知識の中に、絶滅動物、絶滅危惧種というものがあった。種として認知されるほどの個体数がありながらも、途絶えてしまった生物たち。個体数が激減していると判明した段階で古代文明人はその生物を管理し、種の存続をはかったらしい。最大限その生物が自然に近いかたちで、けれど徹底した管理下で。
学習の一環でそれをおしえられたとき、僕みたいだねと言ったらそうですねと普通に返されたのを覚えている。冗談だったのに。けれどバイスに出会って保護動物みたいと言われて、やっぱりそうなんだ、なんて呑気に考えていた。
『あなたの性別は、おいそれと言わない方がいいかもしれません』
そんな僕に釘を刺すかのように、ソラヴァンが言った。
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