心地よい優しさ.真っ暗な暗闇の中、少し離れた所にスポットライトが当たる。そこでは閣下と日和殿下とジュンが楽しそうに話している。
『3人で何されてるんですか?』
その輪に混ざろうと一歩前に進んで声を掛けた。すると、3人が一斉にこちらを見て冷たい目をして閣下が口を開く。
『こっちに君の居場所は無いよ』
一瞬何を言われたのか分からなくなり、頭の中が真っ白になった。3人が顔を背けてまた楽しそうに話しながら前に進んで消えて行く。そのままぼーっとして突っ立っていると、また少し離れた所にスポットライトが当たる。そこには弓弦が立っていた。隣には弓弦のお坊ちゃまも居たのにその時は弓弦しか目に入らなかった。
『ゆづ、』
弓弦の名前を言いかけた時、被るようにお坊ちゃまが言葉を発した。
1818