Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    723

    @pcr_723

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 22

    723

    ☆quiet follow

    フォロワ〜が「男らしくて屈強な兵士な軍曹が受けるのがいいんじゃ〜ガルルルルル!!!」って暴れてたから落ち着けるために書いて投げつけた鯉月。

    #鯉月
    Koito/Tsukishima

    【アレ】は奴の鎧だ。
    最近特にそう思うようになってきた。

    「いけません。こんな所誰かに見られでもしたらどうします。規律が乱れます」
    ツン、とした無表情でこちらを見向きもせず、お決まりの台詞をよこす部下に苦笑した。あの顔が昨晩私の下で溶けて、泣いて善がりながら何度も果てているのを知っているし、走らせる筆を止めない手で私の魔羅を物欲しそうに触れた事も私の髪に差し入れてめちゃくちゃにした事も体を清めるためのタライを…と部屋を出ようとした私の寝巻きの裾を掴んで行かないで下さいと不安げにしていた事も。全部全部知っている。
    だのにお前というやつは、その軍服を身に纏っている時ばかりは私の手すらも拒む規律の鬼。あれもこれもなにもかも、知っている相手に取り繕ってなんの意味があるのかとも思うが、常に褥のままの月島であったならもうそれは月島ではないのだ。
    「こちら側のお前もむぜね」
    「はぁ?」
    何を言っているか分かりかねます。ちら、とこちらを見た目は鋭く、冷たく、恐ろしくて、嗚呼それでこそ【月島軍曹】だ、とぞくぞくした。軍帽へ手を伸ばせばぺちりとはたき落とされる。鉄壁の防御。ならばと筆を持っていなかった方の手をさっと奪い取り、月島が腕を引く間もなく己の口に放り込んでやった。
    「少尉!やめなさい!」
    怒ってはいるようだが、振り解かれない。下手に動いて私の口内を傷つけてしまうことを恐れたのだろう。だがそれが読みの甘さよ月島軍曹。じゅ、じゅぶ、とわざと水音を立てて彼の指を唾液塗れにする。爪の間に舌先を突っ込んで、味わうように舐め啜る。そのまま指と指の股の間を舌でチロチロと弄れば、ひく、と小さくその身が跳ねたのを感じ取った。昨日の今日だ。行為を思い出すには、あまりにも簡単過ぎて。

    月島は何も言わない。
    ただこちらを凝視しているだけ。それをいい事に、ぬろりと口から引き出したその手を見せつけながら、手の全ての水かき部分へ舌を這わす。
    はぁ。
    と。溜息に見せかけた熱い吐息を自覚しろ。その軍服姿のまま、私に暴かれてしまう己を期待しろ。

    散々舌で犯した手を、ふいにぽい、と離す。唾液でベタベタの手をどうしたらいいかわからずにこちらを見る月島を尻目に、自席へと腰を下ろして頬杖をつく。ふふ、という私の笑いと、奥歯を強く噛むぎしりという歯軋りの音が、二人きりの執務室に響くのだった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ☺💕💕☺💕💲⛎🎋ℹ❣😍👍🎏🌙💞❤💖💗💘💕💞
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    suzumi_cuke

    MEMO20220422 大団円後のモブ視点鯉月if話のプロットです(プロットではないです)。時代考証とか何も考えてません。追記:さすがに佐官は盛りすぎました。
    金塊争奪戦後の鯉月ifサッポロビール工場や五稜郭の戦いはロシア人ゲリラたちの鎮圧のため、列車内の惨劇はヒグマと土方歳三率いる脱獄囚によるものということになった。部下を多数失ったことや権利書を横領しようとした件は行方をくらませた中尉に全ての罪をひっかぶせて、残った部下を守るために少尉は奔走する。親が軍高官であることや、中尉に騙されていたむしろ被害者であること、顔に大怪我を負ってまで戦い抜いたことが評価され、少尉の罪は不問になる。
    だが中尉の腹心の部下で下士官だった軍曹は罪を免れることは出来ず、また本人もそれは望まなかったため、免官となり再び陸軍監獄へ入ることになった。

    何年かが経ち、そんな争奪戦のことも知らない若い兵士が新たに師団へやってきて、進級して大尉になっていた鯉登元少尉の下につく。休暇ともなると、鯉登閣下は誰にも何も言わずに外出しているので、ある時どこへ言っているのか尋ねると「想い人に会いに行っている」のだという。それからも時々休み明けに気力充実している鯉登閣下の顔を見ては、「あ、想い人に会ってきたのだな…」と部下は微笑ましく思っていた。いつも閣下が会いに行くばかりで、一緒に外出やご旅行などもされた様子が無いし、もしやその想い人とはどこぞで囲われている芸者か遊女であるまいか、と心配にもなったが、何より鯉登本人が嬉しそうなのである。「囚われの姫のようですね」と言うと、鯉登閣下はキョトンとした顔になってから大笑いして、姫か、それはいい、あいつはどんな顔をするだろうなと目を細めた。
    1032