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    57ワンドロライ 第97試合『いい夫婦の日〜Good husband and wife Day〜』
    #悟チチ版ワンドロワンライ #天下一悟チチ武道会 #悟チチ #Gochichi #Gochichi60minOneDrawWriteChallenge

     『いい夫婦』と言われるようになったのは比較的最近のこと。
     悟空が不思議そうに、だが少し不満そうにずっと夫婦なのに? と首を傾げるとチチが苦笑して「だって悟空さおらの近くにいない時間が長かったから」と言われてしまうと悟空としては返す言葉もなく腕を組んだままがっくりとうなだれるしかない。

     状況が状況だったとしかいいようがないが、振り返るとぐうの音もでない。最近はブルマやクリリンら、子を持つようになった友人、そして親になった息子達もあの頃のチチのことを思うと胸が苦しくなると言われている。

    「怒るとか恨むとか通り過ぎたべな。最後のやらかしで、悟空さおらに悟天ちゃん預けていったし」
    「いや…ほんと…なんかもう……」
    「『すまねぇ』なら聞きたくねぇだ」
    「う………」

     方眉を持ち上げて今の悟空と同じく両腕を組んで見上げてくるチチのまなざしはきついそれだったが、シャボン玉が弾けたようなぱちりとした切り替えで、彼女の表情は笑顔に変わる。

    「おらに友好的な言葉は『ありがとう』だべ。おらも、まぁ…いろいろあったけんど、悟飯ちゃんや悟天ちゃんのおっとうになってくれて、二回死んじまったけんど、おら達のところに戻ってきてくれた悟空さにありがとうって言うから」
    「チチ……おめぇ、いい女だなぁ」
    「んだ。だからおら達、いい夫婦になれてるんだべよ」

     悟空はたまらずチチを抱きしめて、その広い背中に細い腕と小さく見えてしまう手が回されていた。
     
     
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    TRAINING悟チチ版ワンドロワンライ『天下一悟チチ武道会』
    第7試合 お題『ピアス』

    #悟チチ版ワンドロワンライ
    #天下一悟チチ武道会
    #Gochichi60minOneDrawWriteChallenge #悟チチ #Gochichi
    「ピアスを開けたい? いいんでねぇか」
    「…………」
    「悟天、何か言いたいなら言うだよ」
    「あ、えっとさ。あっさりOKされるとは思わなかったから」
    「ファッションのひとつだし、おめぇも年頃だからな。親のおらがしてるものを頭ごなしにダメっていうほど気も張ってねぇだよ」

     ソファに座ってのんびりと茶を飲んでいる母に話しかけるタイミングと彼女の期限をかなり慎重に窺って挑んだだけに、悟天の方が拍子抜けしてしまった。
     桃色が主体の旗袍に髪を短くした母親の耳元には確かにピアスがされていて、小さく球が揺れている。

     ピアスといえばやはり女性ものというイメージがあるし、実際母に話すより前に隣に住む兄に相談してみると「彼女へのプレゼントじゃなくて?」と首を傾げられたこともあった。まぁ悟天とて女の子がつけて可愛い装飾が多いものは興味はないが、小さな銀や金のスタイリッシュなものには憧れる。
     耳といういつも露出している部位に身に着けるものだから、やはり一緒に住んでいる家族に黙ってやるのはいかがなものかということと、素行には厳しい母親であるということで話すタイミングを数日前から考えて見計らって挑んだ結果 1737

    eastdragon_DB

    TRAINING悟チチ版ワンドロワンライ『天下一悟チチ武道会』
    第9試合 お題『夢』

    #悟チチ版ワンドロワンライ
    #天下一悟チチ武道会
    #Gochichi60minOneDrawWriteChallenge #悟チチ #Gochichi
    思えばずっと、自分は彼女に待たせているばかりだった。

     幼い約束を信じて、少女から乙女となるまで待ち続けた彼女。
     天下一武道会の武舞台で夫婦となりパオズ山で生活はし始めたけど、修行のために家を出れば一人きりの朝と夜を迎えさせたのは片手どころか両手、両足の指を使っても数えきれないほど。それで泣かせてしまったのも数として口にすると後ろめたさでいたたまれなくなるのだが、そこに死別が割り込んでくるとなると、もうなんともさすがの悟空とて申し訳ないどころでは済まされないと反省したくなる。
     二度の死別から現世の人となり、そこから先で、また彼女の元から離れた。

     背中にかけられた声にまともに返せなかったのはともすれば彼女を道連れにしてしまいかねなかったからだ。
     今の孫悟空という存在はこの世、あの世、どちらの存在とも言い難く、地球という星と共に在るが、個として明確であることは短い時間でしか今は保てない。

     そうなることは悟空自身の意思であるし、悔やんではいない。
     自慢の息子達が家庭を持ち、仲間達のそれぞれの人生、可愛い孫娘が孫の世話をする時の流れを穏やかに、なつかしさと羨望のまなざしで見守 1238