さあ、声を揃えて、ご一緒にやあ、オミニス。意外と早かったな。
君のことだからグズグズ決断できずに、10年は会いに来ないと思ってた。
ずいぶん背が伸びたな。でも、ここにいるわけでもないのに痩せ過ぎじゃないか? ちゃんと食事は摂ってるのか?
ああ、まともな食事が恋しいな。お菓子もね。
ところでオミニス。僕はずっと待ってたんだぜ。ゴーント家の人間がここに来るのを。
僕をここに送った君のことだから、きっと君の家族も招待してくれるはずだと思ってたんだ。
そうしたらやっと君の家族に挨拶できるし、君の話もできると楽しみにしてたんだけどな。
なのに待てど暮せど来やしない。
なあ、どうしてだ、オミニス?
まさか僕にしたことを、君の大嫌いな家族にはしてないなんて言わないよな?
おいおい、冗談だろ。こいつは驚いた。
なるほど。結局、君もゴーント家の人間だったってことか。
そいつは良い。ようやく本当の家族が出来たんだな。偽物よりも本物が良いよ。なんでもな。
本当に良かった。おめでとう、オミニス。
で、ご家族とはうまくやってるのか? あのスポーツは楽しめてる?
ちゃんと自分が苦しむ前に、マグルを苦しめられるようになったか?
ふふ、君が立派に成長して、ご家族も鼻が高いだろうな。
ああ、そうだ。あれももう教わったのか?
もしまだだって言うんなら、今ここで僕が教えてやろうか。
ほら、杖をちゃんと構えて。僕の方なんか「見」なくていいから。
杖の動きはこうだ。
うん、上出来。じゃあ試してみよう。
君が大っ嫌いなやつが目の前にいるだろ?
どうしようもない間違いをやらかした大馬鹿野郎が。
アズカバン送りにしても構わないような、要らないやつが。
そいつに使ってみよう。
僕と一緒に唱えてくれ。ちゃんと杖も振って、な。
ほら。
アバダ・ケダブラ。