成人した同期組でお酒を飲む約束をする話(仮題)◇
「ねぇ、あたしたち四人がみんな成人したら、一緒に初めてのお酒飲んでみたいよね」
最初にそれを提案したのはユウリだった。
同期で集まって何かしよう、というのを言い出すのは決まってユウリだ。人一倍忙しいはずの彼女ではあるが、生来のアクティブさで何かを思いついては三人を巻き込むような形になる。とはいえ、ホップ、ビート、マリィにとっても良い息抜きになっているのは事実だ。
ホップが海の向こうへ留学に出て以来、集まるのが難しくなった今でもグループ通話という形でジムチャレンジ同期の交流が続いている。それも、ユウリのマメさのおかげといえるだろう。
不定期開催の近況報告のなかで、ホップとユウリは最近成人を迎えたが、とくに変わったこともなく実感がない、という話題から冒頭の提案に至る。
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