一人暮らしもうすぐ春になる温度差の激しいこの頃、周りは別れだの出会いだの浮かれている。駅に向かう若いイカの集団、卒業旅行とか言うやつだろうか。俺にはそんなもの無かったし、そもそもそんな金も無かった。
やっと親に依存せずに暮らせるような歳になって、クソな環境だったけど自分で稼ぐようになって親の苦労を知り、ちょっとしたプレゼントを贈るもそれを無下にされ、心のどこかで少しでも喜んでもらえると思った自分を殴りたかった。
そこからやっと定住できる環境を整えてバトルに赴く日々は楽しかった。
しかし、現実は残酷でちょっとギアの欠片が欲しいって思ってサーモンランに足を運べばいつの間にか借金地獄にいた。俺は何かを望んではいけないらしい。ニコチンに浸かり、同じところの往復。金に余裕が無く将来への不安が常に付きまとう。
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