家族四人で初めて迎えることになったクリスマスは、それはもう幸せで賑やかなものになった。
悟天が張り切りリビングは飾り付けられ、これまたちょっとばかり張り切った悟空により立派なもみの木も運び込まれた。そのもみの木は父と息子達によりクリスマスツリーとなり、それらの準備の間にチチが大量の料理を作り大きなケーキも焼いたので、笑顔と楽し気な会話が続く幸せな空間だった。
はしゃぎ疲れた悟天が目元を何度も擦るようになったころパーティーは終わりとなり、悟天を連れて悟飯は子供部屋へ。悟空は風呂へ。
「幸せだべなぁ」
洗っていた皿の泡を流水で流しながら、チチは胸の内を言の葉にした。
夫がいないこれまでの七年もクリスマスは室内を飾り付けごちそうを作ってきたけれど、悟空がいるクリスマスは悟天も悟飯も笑顔が弾けている。もちろんチチ自身も、例年より料理を作る最中は上機嫌だったと思う。
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