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    岩藤美流

    @vialif13

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    岩藤美流

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    続きです
    こんな感じで距離を詰めて欲しい俺VSリアリティを求める僕VSおナスが手を出すかどうか悩む私みたいな構図で殴り合いながら書きました

    ##ウィルルオパロもの

    キャンプウィルルオ3 過ごしやすい季節は、キャンプ客が大幅に増える。
     ル・オーはそうした時期に大抵、良くいえば隠れた、悪くいえば人気の無いキャンプ場を見つけてはそこへ向かった。
     ウィルナスと一緒なら楽しく穏やかに過ごせるが、それにも限度というものはある。だから、できる限り静かなキャンプ場を選びたかった。
     そんなル・オーが、ウィルナスに次のキャンプの予定を切り出された時、絶対に譲れない条件として出したのが、GW明け直後の土日だった。
     多くの人間はGW中に休みを満喫し、そのすぐ後の土日にまでキャンプをしようとはならないはずだ。ル・オーはそう読んで、念には念を、自分が知る限り最も人気の無いキャンプ場を選んだ。しかも予約制かつ有料である。
     当日朝。ル・オーは最寄りの駅前に荷物を置き、迎えを待っていた。
     車を出すから一緒に行こうと言うウィルナスに根負けしたのだ。ル・オーだって車ぐらい持っているし、現地で合流すればいいだけのことなのに。「一緒に食材を買いたい」だの「一緒のほうが駐車料金も浮く」だのと説得され、今に至る。いや、それなりの収入が有るから駐車料金ぐらい気にしないし、食事だって食べるのはもっぱらウィルナスのほうなのだから、勝手に選べばいいのに。
     そうは思いつつも、何故だか予定が決まってからというもの胸がぽかぽかして、少し仕事だって楽しめたのだ。部下のミスにも寛大になれたし、怯えながらこちらを見る彼らに多少物腰柔らかに接したような気もする。多少だが。
     何を着て行こうか、とか。何を話そうか、とか。そんなことを考えている自分がいる。いつのまにやら、キャンプの道具から本は抜かれてしまっていた。
    (私は近頃、少し変かもしれない)
     ぼんやりとそう思う。ウィルナスを友人と定義しても良いのなら、随分久しぶりにできた友人ということになる。一緒に遊ぶ仲、というのだって長い間ない。
     しかし、かつて友人を得ていた頃、こんなにも胸が温かく、その癖鼓動を打っただろうか?
     そんなことを考えていると、ル・オーの前に一台の車が停まった。赤い軽のトールワゴンである。一目でウィルナスだとわかった。
    「待たせやがった、さあさあ、荷物を入れて出発しよう!」
     運転席のドアを開けて、ウィルナスが笑顔を向ける。
     頭は天井につきそうだし、脚はぎゅむと詰め込まれているようだ。その車体とウィルナスの身体のアンバランスさに、ル・オーは思わずくすりと笑ってしまった。

     業務スーパーで安い肉を買い漁り。「ル・オーは何が食べたい?」と問われて「野菜も食べないと良くない」と答えれば産直市にも寄ることになった。
     ウィルナスも別に野菜が嫌いなわけではなく、どちらかといえば好きな部類だが、バーベキューといえば肉というような固定観念があったようだ。
     野菜を焼いてもとても美味しいと伝えれば、嬉々として買い物かごに入れていた。果たして、食べ切れるだろうか。まあ肉と違って野菜は日持ちもするけれど。
     酒屋でまた酒も仕入れる。前回、居眠りする醜態を晒してしまったル・オーは躊躇したけれど、一緒に飲みたいのも事実で。今日は控えめに飲むと心に誓う。
     そうして一通りの食材を買い揃え、はるばる山道を越え、目当てのキャンプ場へと向かった。
     狭く、うねうねと曲がり続ける悪路を抜けると、そこは深い森の渓谷だ。広葉樹が立ち並ぶ並木道を通り、広々としたキャンプ場へと車を入れる。予約を確認して料金を支払うと、指定された場所へと向かった。
     どうやら、ル・オーたちの他の客はあとひと組、上手い具合に離れた場所へ陣取っている。これは落ち着いて過ごせる、とル・オーは内心喜んだ。
     渓流を臨むキャンプ場は、せせらぎと鳥の鳴き声、風に揺れる草木の音ばかりで穏やかだ。人目も全くといっていいほど無いこの場所を、ル・オーは気に入っている。少々遠いのが難点だが。
     テントを張る場所からトイレや洗い場までそう離れていないし、なによりここはシャワー室が完備されている。春は桜、秋は紅葉。夏場も避暑地として知る人ぞ知るスポットだが、流石にまだ川で泳ぐ者もいないだろう。
     ル・オーは運転してくれたウィルナスに礼を言い、キャンプの準備を始める。ウィルナスも、初めて会った時とは違い、テキパキとテントを用意していて何故だか嬉しい気持ちになった。
     成長しているのだ。ふたりはお互いに素性を詳しく明かしてはいないが、きっとウィルナスはまだ年若いと思う。少なくとも、自分よりは。
     出世してしまったとはいえ、ル・オーも社内では若い部類だ。ただ、年相応な人付き合いをしてこなかった。こうしてキャンプを共にするどころか、随分長い間、誰かと出かけること自体が無かったように思う。
     だからだろうか。ウィルナスが言うことを素直に聞き、成長しているのを見守ることで、何故だかとても喜ばしい気持ちになった。
     そんなわけで、予定していたよりもずっと早くテントの準備が終わった。後はコンロではあるが、まだ食事を用意するには早い時間である。どうしようかと顔を上げると、ウィルナスが遠くを見つめていた。
     それでル・オーも視線を向ける。雄大な山に囲まれたキャンプ場は、他のそれと比べても自然豊かだ。木は種類もまばらで、ひとくちに「葉」と言っても、様々な青さや形で揺れている。小川のせせらぎは耳に心地よく、時折、小鳥が甲高い声で歌いながら上空を飛んでいく――。
     そんな様子に、ウィルナスは口を開けて見入っているようだった。
    「……少し、歩いてみるかね?」
     声をかけてみると、ウィルナスがハッとしたようにこちらを見る。自分がぼんやりしていたことに気付いたらしく、恥ずかしそうに頭を掻いていた。
    「いや、しかし、キャンプの準備も有るし……」
    「まあ、後は調理をする前に火を熾せばいいのだよ。それに一度火が付いたら、消すまではふたりで行動するのは無理だからね。この辺りは一度散策したことがある。……良ければ、案内するが……」
     ル・オーの提案にウィルナスは一瞬宙を仰いで、それから「是非、是非!」と嬉しそうに頷いた。

     どうも、ウィルナスは都会育ちのような気がする。
     ル・オーがそう感じたのは、彼が自然溢れる景色に、「いちいち」と言っていいほど感激していたからだ。
     晴れていてもまだ濡れている日陰の植物たち。小さな滝が纏うしっとりとした優しい空気。清流の中で泳ぐ小さな魚。青々とした木々の合間から覗く、眩い太陽。あちらこちらに開いた色とりどりの花……。
     それら全てに笑顔を見せて、ウィルナスは大きな体で子どものようにはしゃぎ、山を楽しんでいた。
     その姿の、愛おしいこと。
     そして、ル・オーは彼に向けて「愛おしい」という感情を抱いていることに気付き、静かに狼狽えた。
     

     今日は火熾しをする。ル・オーはそう言って、ウィルナスが興味津々で見つめる中、炭火を熾した。
     今は着火剤も豊富に売っているから、昔に比べれば随分火熾しも楽になったそうだ。見られているのは少し落ち着かないが、いつもどおり手際よく火をつける。その間、ウィルナスは大きく頷いたり「おお」と声を出したりしている。本当に子どものようだった。
    「流石、流石。ル・オーは慣れていらっしゃるなあ!」
    「まあ、君よりはキャンプをしている期間も長いからね。続けていれば自然とできるようになるものだよ」
    「そうでありやがるか? ル・オーがすごい人間であるかもしれないぞ!」
    「そんなことは。私は……大した人間ではないからね」
     自嘲気味に呟いても、ウィルナスは首を傾げるばかりだ。
    「鼎にとっては、ル・オーは素晴らしい人だぞ! 優しいし、キャンプもできるし、楽しいし、優しいし、面白いし、……それに優しい!」
    「……優しいが3回出て来たような……」
     単に語彙力が無いのか、それともそれだけ褒めるところが無いのか。一瞬考えたけれど、この男に限ってそんな心にもないお世辞のようなことを言うとは思えなかった。
     ウィルナスは照れ臭そうに頭を掻いて、「ル・オーは優しいからなあ」と呟いた。
    「君に優しくしたつもりは無いがね」
    「むむう、ル・オーは鼎に声をかけてくれやがった。テントの使い方も教えてくれたぞ」
    「それは……いつまでも時間をかけられると気になるから、なのだよ。つまりは、私の為にしたことで……」
     事実、そうである。ひとりで読書をしてゆっくり過ごす、その為には耳障りな作業音を消したかった。初キャンプであると言うウィルナスに悪い思い出を残しては自分の気分も良くない。手伝ったのは親切心からではなく、自分の利益の為だった。
     それだけなのだ。そう伝えても、ウィルナスは頷いて笑う。
    「だとしても、鼎にとってル・オーはこの上なく優しい人だ!」
    「…………」
     屈託ない笑顔でそう言いきられてしまうと、ル・オーにも返す言葉が無い。どうしてだか少しむず痒いような心地になって、思わず自分の耳に触れてみると、見事にぺったり伏せていた。
    「……そ、そういえば」
     頬の熱さを誤魔化すように、尋ねる。
    「君はこういう場所でも良かったのかね?」
    「ん?」
    「いや、私は少し……静かな場所を選ぶから。キャンプ場の賑やかさを楽しむのなら、もっと活気のある場所のほうが楽しめるかと思ったのだよ」
    「あー……」
     ウィルナスは空を見上げて、少々考えている。そういう動作を、以前も見たような気がする。この男にも何か、言い淀むことがあるのだとぼんやり感じた。
    「鼎はル・オーの心地良い場所に行きたいし、それを紹介してもらってとても嬉しいぞ!」
     パッと太陽が差したように明るい笑顔で言われれば、それ以上詮索のしようもない。ウィルナスが続けて「ここはとてもいいところだ」とか「またル・オーと一緒に来たい!」とか重ねるものだから、ル・オーは「わかった、わかったのだよ」と頷くしかなくなった。
     
     今日のメインかと思うほどの野菜を焼いた。玉ねぎやカボチャは甘みも増し、いくらでも食べられそうなほどだ。しかし同時に肉を天板に乗せると、香ばしさに食欲が増す。
     しばらくしたところで冷やしていたアルコールも口に付けた。前回のように、寝落ちなんてしないつもりだ。ちびちびと喉を潤しながら食事を楽しんでいると、ウィルナスが「そうだ」と下を指差す。
    「前々から思っていたのだが、椅子ではなく地面に座るのはどうだろう? レジャーシートも有るし、そのほうが脚を伸ばしてくつろげるのではないか?」
    「……まあ、時と場合によるだろうね」
     地べたであれば、確かに脚は伸ばせるし、その気になればすぐ横にもなれる。欠点は、こうして肉を焼いていれば自然と汚れることや、地面の石などの影響をダイレクトに受けること、そして背もたれが無いことなど。
     そう伝えると、ウィルナスはうんうん頷いて、椅子から立ち上がるとレジャーシートを引く。
    「何事も試してみたくてなあ。背もたれも尻のことも、鼎に任せてくれればいい!」
    「何か用意しているのかね?」
    「なに、ル・オーが鼎の膝の上に座れば万事解決するぞ!」
    「…………」
     その冗談は聞かなかったことにして、ル・オーものろのろと椅子を降りた。

     楽しい時間は酔いを深めるのかもしれない。
     ル・オーはアルコールを持ったまま、時折瞼が閉じたまま上がらなくなるのを感じ始めていた。それほど飲んでいないと思うのだけれど。少なくとも、隣でいつまでも嬉しそうに何か食べている男に比べれば。
     頭がふわふわして、身体も温かい。瞼も耳も下がって仕方ないけれど、それを元に戻そうという努力もめんどうになってきた。理由はわからないが、とても心地が良いのだ。
    「ル・オー?」
     隣の男が名を呼んでくる。それに対して耳だけ傾けながら、またコップに口を付けた。
    「眠くなってきやがったか?」
     問いかけに答えるのも億劫だ。姿勢を保っているのがしんどい。背もたれがないからだ。椅子のほうがいいけれど、今更立ち上がって座るのもまためんどくさい。
     ル・オーはそんな理由から、深く考えることも放棄して、真横の男に寄りかかる。
    「…………」
     それに対して、ウィルナスも文句ひとつ言わない。彼の身体は大きくて温かかくて、寄り添っているとひどく安心した。
     太陽が山の向こうに隠れて、辺りは暗くなり始めている。目の前では残り少なくなった食べ物が焼かれ、コンロからはゆらゆらと熱気が上がっているようだ。視界がウネウネしている。見ていると変な気持ちになるので、目を閉じて溜息を吐いた。
     するとますます、ウィルナスの体温ばかりを感じるのだ。こうして誰かと傍にいるなんて、一体いつぶりなのだろうか。もしかしたらほんの小さな頃が最後ではないだろうか。塾通いに明け暮れ、両親とも顔を合わせることが少なくなる以前。まだ小学生とも呼ばれる前の頃――。
     色々なことを思い出しかけて、ル・オーはむずがる子供のようにそれを掻き消す。こんなに心地良いのに、どうでもいいことなど考えたくない。目の前の優しさに甘えるように額を寄せる。もう、何も考えずに眠りたかった。
     そっと手の中からコップを持っていかれたのを感じたけれど、身動きをとることさえ億劫だ。ル・オー、と小さく名を呼ばれたけれど、返事さえできない。
     優しく肩を抱かれ、髪を撫でられているような気がする。それがどうしようもなく気持ちが良い。額に何か触れたようにも思うけれど、確認する術もなくル・オーはついに眠りに落ちた。

    「…………ル・オー。風邪を引きやがるぞ」
     ウィルナスはそう言いながらも、起こさないように小さな声で囁く。自分の腕に身を預けて、ル・オーは眠ってしまったようだ。その美しい人が穏やかな呼吸を繰り返しているのを見るだけで、ウィルナスは胸の高鳴りを感じる。
     こんな自分を信頼してくれるのは嬉しい。だからこそ、それを裏切るような想いを寄せていることは申し訳ない。それでも、彼から離れるという選択も、またこの気持ちを伝えるという覚悟もできないままだ。
    「……ふぅ……」
     溜息を漏らし、ウィルナスはル・オーの身体を抱き上げる。今ならいくらでも触れるし、何をしても起きないだろうけれど。ウィルナスはその選択をしなかった。いや、厳密に言えば僅かばかりしてしまったが。
     いつもはしっかりしていて、美しくて、優しい大人の彼が。子供のように甘えてくるのだから、あやそうとしてしまった。幼い子にするのと同じに、額に口付けかけて、流石に一線を越えてしまうと理性を取り戻したけれど。
     こんな気持ちで一緒にいるとわかったら、ル・オーにどう思われるだろうか。これほど優しい人に嫌われてしまうなんて耐えられないが、しかし同時に、彼も同じように自分のことを考えてくれていたらと淡い期待をしてしまう。
     だが、何も伝えなければ。何もバレなければ。こうしてずっと一緒にいることぐらいはできるのだ。それで十分かもしれない。
     幸せな選択のはずなのに、胸がチクリと痛む。ウィルナスはまた小さく溜息を吐いて、ル・オーを自分のテントへと運び入れた。

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    recommended works

    れんこん

    DONE第二回ベスティ♡ワンライ
    カプ無しベスティ小話
    お題「同級生」
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    いつもの談話室でいつも以上に気怠そうにしている色男と出会う。その装いは私服で、この深夜帯……多分つい先ほどまで遊び歩いていたんだろう。その点を揶揄うように指摘すると、自分も同じようなもんでしょ、とため息をつかれて、さすがベスティ!とお決まりのような合言葉を返す。
    今日は情報収集は少し早めに切り上げて帰ってきたつもりが、日付の変わる頃になってしまった。
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    「うわ、なんだかお酒くさい?」
    「……やっぱり解る?目の前で女の子達が喧嘩しちゃって……。」
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    どうも、愚痴のようにこぼされる 2767

    れんこん

    DONE第二回ベスティ♡ワンライ用
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    その写真は新しく4人の体制となったウエストセクターで撮ったもので……それだけでも話題性があるのは確かだけれど、それよりもっとややこしいことでバズってしまった。

    『フェイスくん、この首の赤いのどうしたの!?』
    『これってキスマーク……。』
    『本当に!?どこの女がこんなこと、』

    「はぁ〜……。」

    止まらない文字の洪水に、思わず元凶である自分の首を撫でさする。
    タグ付けをされたことによる拡散の通知に混じって、彼女たちからの講義の連絡も合わさって、スマホは混乱するようにひっきりなしに泣き喚いてる。
    いつもはなるべく気をつけているからこんなこと滅多にない。……ただ、昨夜共に過ごした女の子とはまだ出会ったばかり……信じて寝入っている間にやられてしまったらしい。
    今日はタワーから出るつもりがないから別にそのマークを晒していてもわざわざ突っ込んでくる 2313

    YOI_heys

    DONE第1回 ヴィク勇版ワンドロワンライ『ひまわり』で書かせていただきました!
    ひっさびさに本気出して挑んでみましたが、急いだ分かなりしっちゃかめっちゃかな文章になっていて、読みづらくて申し訳ないです💦これが私の限界…😇ちなみにこちらhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17839801#5 の時間軸の二人です。よかったら合わせてご覧下さい✨
    第1回 ヴィク勇版ワンドロワンライ『ひまわり』※支部に投稿してあるツイログまとめ内の『トイレットペーパーを買う』と同じ時間軸の二人です。
    日常ネタがお好きな方は、よかったらそちらもご覧ください!(どさくさに紛れて宣伝)



    第1回ヴィク勇ワンドロワンライ『ひまわり』


    「タダイマー」
    「おかえり! って……わっ、どうしたのそれ?」

    帰ってきたヴィクトルの腕の中には、小ぶりなひまわりの花束があった。

    「角の花屋の奥さんが、持ってイキナ~ってくれたんだ」

    角の花屋とは、僕たちが住んでいるマンションの近くにある交差点の、まさしく角にある個人経営の花屋さんのことだ。ヴィクトルはそこでよく花を買っていて、店長とその奥さんとは世間話も交わす、馴染みだったりする。

    ヴィクトルは流石ロシア男という感じで、何かにつけて日常的に花を買ってきては、僕にプレゼントしてくれる。日本の男が花を贈るといったら、母の日や誕生日ぐらいが関の山だけど、ヴィクトルはまるで息をするかのごとく自然に花を買い求め、愛の言葉と共に僕に手渡してくれるのだ。
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