隣にいるから 埃臭く、ささくれ軋む木製の床。
少し空いた窓からは、騒がしい声と陽の匂いのする風が吹き込む。
「ふ、ゔっ、ああ!」
苦しげに吐き出される熱い息に、ほんのり桃色に色付いた焼けた肌、晒されたくびれはゆらと揺れる。上気した赤褐色の瞳に溜まる薄い涙膜は、微かな光を反射していた。
「誰が使うか分かんないもんに擦り付けて
…変態じゃん」
意地の悪い言葉とは裏腹に、ちょっかいを出す指はあくまで優しいもので、その双瞳にはじとりと熱が纏っている。
「っ!ん、、、ぅ」
「鍵掛けてないし先輩にも後輩にも見られちゃうかもね」
「は、うるさ…!」
普段ならば身を竦ませるほどのリョータの鋭い眼光も、快楽に身を落とさないよう気丈に振る舞うその姿から、見る者の理性を焦がすだけである。
919