高校生まで幼なじみとして過ごしてたくわなとまつい。お互いのこと好きだったけど、狭い田舎で関係を作れるとも思わず、お互い打ち明けることなく、桑名は地元の大学、松井は都会の大学に進学してお互いから離れようとした。
桑名はそのまま大学の時に付き合った彼女と結婚する。半ば勢いでの結婚で、年齢的なこととか、周りの結婚が続いたことで彼女に迫られてした。
松井は進学後、そのまま都会で就職して慌ただしい日々を過ごしていた。
そんな時に松井の姉が体調を崩したことで田舎に戻ってくる松井。松井は両親を早くに事故で亡くしていて、年の離れた姉と2人で暮らしながら面倒を見てもらっていた。
松井が帰ってきたことを知った桑名、顔を出すか迷ったけど、松井の姉には共働きの両親に変わってずっと面倒を見てもらっていたので、桑名も松井ひとりで大変でしょって一緒に病院に付き添ったり、松井が病院に行けない日は代わりに行ったりしていた。
松井は桑名とこんなに関わるつもりなかったのに、優しさに甘えていく。姉の体調は悪くなるばかりで精神的にまいって行く松井だったし、姉はとうとう季節を超えれず亡くなってしまう。
姉が亡くなる時、ひとりぼっちにしてごめんね。って言って息を引き取るのでまついは姉さん置いていかないでって泣いてるので、一緒に看取った桑名はしゃくりあげる松井の背中撫でるしか出来ず、姉から弟は本当は寂しがりやなの、くわちゃんの前だと意地張ってばっかりだけどね、弟をよろしく。って言われたこととか、結婚するって言ったときはお姉ちゃんが、私より先に結婚なんて！おめでとう！て笑ってくれた半分、くわちゃんも私の弟になるんだと思ってたけどな。って寂しそうな顔されたこととかを思い出してた。
それからは慌ただしくお葬式とかの準備、松井1人じゃ大変でしょって桑名はずっと松井に付きっきりだった。松井がひとりになるとずっと泣いてるのも知ってた。
ひととおり終わったあと、まついはこのあと都会に戻るのか聞いたらお墓もあるし家もあるしとうぶんはここにいるよって言うので、お姉ちゃんの遺言もあるしって頻繁に松井の家に通う桑名だし、逆に家に招いて嫁と3人でごはん食べるとかもよくした。
姉の四十九日の日、松井があんまり寂しそうで桑名は松井に今日泊まって行ってもいいかなって思わず聞いてしまう、松井はありがとう、一緒にいてほしかったって泣きそうな顔する。
2人で布団並べて寝転びながら昔話した。お姉ちゃんに彼氏できた時松井がものすごい癇癪起こして泣いたこととか、文化祭でお姉ちゃんの制服着た女装の松井はお姉ちゃんとそっくりだったこととか、懐かしい思い出話に笑いながら、まついが泣き出すから、くわながたまらず、まついを1人にしたくない。て言う。意味を履き違えてるまついは一緒にいてくれてありがとう、今日ひとりだったら耐えられなかったかも。だけ言うけど、くわなは起き上がってまついのこと昔からずっと見てた、今言うべきじゃないけどまついが好き、僕にとってはまついが1番大事、ずっとそばにいたい。だからもうひとりで泣かんで…。ってくわなも泣きそうな顔して言う。まついはそれみてもっと泣くし、くわなっくわなって抱きついてずっと一緒にいたい。って縋り付く。
くわなは既婚者だけど、2人とも今ここでその話をした瞬間に壊れてしまいそうだと思って話せなかった。
ここからずぶずぶの不倫が始まる。
何かとくわなはまついの家に入り浸るようになるから、嫁は最近まついさんのとこばっかりだね？って、桑名は松井の家に行ってるのを装って他の女と遊んでるのでは？て思ってた。
だからある日、桑名が松井の家行くね〜て出ていった後に、偶然みたいなフリして松井の家に行ったらちゃんと桑名がいて、ほんとに友だちの家にいるんだ…。て安心してしまう。
だんだん不倫関係に慣れたくわまつは嫁のいない桑名の家の寝室とかソファでセックスするし、まついが嫉妬剥き出しにするのが桑名はかわいいなぁって思ってしまった。
そういうのがしばらく続いてたけど嫁の方がやっぱりなんか変って思って桑名を家に帰させるために子ども欲しがるようになる。
セックスレスだしくわなは嫁に気持ちがないから、ごめん。別れてほしい…。っていう