I’m all yours. 嘆きの館のプラネタリウムは精巧だ。今日は一人でその人工の星空を見上げている。魔界にはいつでも真っ暗な空が広がっているのに、どうにも滑稽なことをしているなと私は一つ、笑みをこぼした。
ルシファーの誕生日が近づいてきて、どんどん落ち着かなくなってくる私を茶化す兄弟もここ数日はもういなくなった。最初こそみんなに揶揄われたけど、結果的には私がルシファーにどれだけ大きな感情を抱いているかをぶつけられただけで嫉妬どころか面倒になったそうだ。
そういうわけで今日の私は珍しくひとりぼっち。隣のミュージックルームにも誰もおらず、特に必要もなかったので電灯もつけなかったからオレンジ色のランプが壁に二つ燻っているだけ。元々薄暗いプラネタリウムのソファーを陣取ってぼーっとしていると、瞼の裏にはやっぱりルシファーの顔が浮かんできてどうにもならない。
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