エレクトリック・ビターフィグ② 悟天は二ヶ月もの間、まるで忠犬の如くトランクスからの『待て』を守り続けた。重大なプロジェクトだというのだから、そりゃあ忙しいに決まっている。分かってはいるがしかし、二ヶ月間一切の連絡が来ないことに不安を覚える。
ただただ面倒で連絡をよこさないだけかもしれない。最後に見たばつの悪そうな顔を思い出すと、思い違いなんかじゃない気がしてくる。そんな疑心が日に日に募り、悟天は到頭行動に出た。
寝床に腰掛けながら、長年使っているイエローの携帯端末で見知った番号に発信する。
「……あ、ブルマさん? お久しぶりです、悟天です」
相手はトランクスの母であるブルマだった。『待て』も出来ないダメな奴だと思われるのは心外だと思い、ブルマを経由してワンクッション挟んでいるのだが、この時点で既に『待て』が出来ないダメな奴だった。
24898