【保カフ】とらわれた怪獣カフカが防衛隊に仮だとしても受け入れられて、ただ暫くは手枷を付けられていたのが癖になり、
保科と話す時も、無意識に手を後ろにしてしまって、それがまるで
私は手を出さない、危害は加えないと言っているようで。
夜、二人きりになっても手を保科から無意識に遠ざけてしまう癖が出てしまって
それが保科にとって苛立つことであり辛い。
日比野カフカが危害を加えるなんて思ってもいない。
十分に証明してきたし、怪獣に精神事飲み込まれさえしなければいたっていつものカフカなのだ。
それを自らカフカ自身が知らない内にそうしてしまう必要なんてない。
必要なら上からの命令で足枷でも拘束服でもとっくに指示が出ているはずだ。
それなのに──。
保科は椅子に座ったカフカの横に座るかと思いきや、椅子を退かしてカフカの座る椅子の足をギイっと引っ張り自分へ寄せた。
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