赤い竜犬王と比叡座達と友有と友有座達が皆が集まりウーンと捻っている。
「問題は竜をどう表現するか、だな」
犬王が確認して言う。皆はコクリとする。比叡座の裏方が何枚かの絵を指す。
「前回は地上の広いところでしたから何とかなりましたけれども…ここの水の上ではどうしても場が限られています」
友有座の大きな琵琶を弾いた人が手を上げる。
「それってどのぐらいなんすか?」
「うーん、ここの部屋より広いぐらいです」
ここの部屋は友有座が作った稽古部屋。友有座は見えないため物は最低限しか置かれておらずガランとしている。
「じゃあ犬王が水の上で舞うなら、そこにするとかは?」
「あの池は最低限しか床に置けないです。全部置かないと重さで壊れて落ちます」
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