恋がうまれた日.
ファイナルでのパフォーマンスの準備と新しいアルバムの準備が並行して進んでいた。デビュー以来こんなにも忙しいのは初めてで、身体は疲れてるのに頭が冴えて眠れない。スマホへと手を伸ばして時間を確認する、同室のメンバーたちから聞こえる寝息で深い時間だと思ったのに日付は変わる前だった。画面の光が漏れてしまうのを気にして頭から布団を被る、目を閉じて無理矢理にでも寝てしまおうか。
明日のアラームは掛けたっけ、確認のためにもう一度スマホの画面をみる。昼間の撮影待ちの時間で減らしたメッセージアプリの通知の数字が目の前で増えた。気になって開くと一番上に表示されたのはウンジからの個人チャットだった。
(こんばんは)
(起きてる?)
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