16人目のスポットライト!?ある日の広場。そこでは沢山の美しい光に当てられ、15人の少年や少女、中には闇の貴公子様も美しい光を浴びて多くの人から称賛の声をかけられていた。
「おめでとう」
そのような言葉をかけられながら、彼ら・彼女らは光の当たる華やかな道を歩む。
そして光のある場所には当然影という闇も存在する。
多くの人が美しい光を当てられている者をみている一方、影になっている方には誰も目を当てやしない。そんな中、人々の影を転々と動く、黒い男がいた。
「はやく、アイツの元へ辿り着かねば…」
まるでその姿は音すら立てない忍者のようだ。そして辿り着いた場所には、むらさきぷよの形をモチーフにしたトロフィーがあった。
周辺を見渡す黒い男。そしてお目当ての存在を見つけて後ろから不意打ちをしようとしたその時。
「ん?どうした?遅かったな…今日はお前が主役だぞ?」
現状が全く理解できない。[遅かった?][お前が主役?]と理解しようと努力する内に気がつけば手元には服が渡されていた。
「今日は4月1日。ドッペルゲンガーのお前には、主役になれるだろ?」
……!
その瞬間、美しい光が呼んでいる事にオレは気が付いた。
「ま、お前が上手くやっても、現実では——」
ホンモノに声をかけられたが、そんな声は関係ない。オレは絶対ホンモノになる。そんな決意と共に美しい光の先へ向かっていった…のだが。
…はっ。
「夢…だった…のか…。」
外にいた鳥の鳴き声がうるさく、目が覚めてしまう。
そしていつも通り剣を取ろうとしたその時、手の周りに小さな美しい光が見えた。