長命種真剣マジ恋バナの会〜髪結び編〜「土産だ」
「えっっっっっ」
マルシルは大きな声が出た口を手でふさぐと、目の前のミスルンと一輪挿しの花、それに贈り物用にキレイに包まれたなにかを交互に見た。
「わ、私にはライオスがいるのでっ……! お気持ちには……ッ! ていうかカブルーはどうなっちゃうんですか?!」
「勘違いだ。お前に恋愛感情などない。皆無だ。髪を結うのならリボンと花の一つも飾ったほうがいいだろうと」
「み、ミスルンさんが選んでくれたんですか?」
「いや、部下が手配した。私はどれがいいかわからないから。いくつか用意させた。好きなものを使うといい」
「ですよね! あーびっくりした!」
「ひとり騒ぎをしてひとりで収束しただけだろう」
「いやあ、ほんと……ごめんなさい……あ、開けてもいいですか?」
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